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がん患者に対する社会的支援の役割
世界的に見ても,「がん」は死因の上位に食い込んでくる病気です。心疾患,脳血管疾患,気管支や肺関連の病気とともに,ランキングの常連です。
がんの診断
がんが発症する最大の要因は「年齢」です。当然ながら,高齢になることががん発症の最大の要因です。しかし,若くしてがんを発症する事例も少なくありません。
がんの診断も治療も,心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状や自殺願望などの精神衛生上の問題を引き起こす可能性があると言われています。人生の経験の中で,非常に辛い出来事のひとつだと想像されます。
しかし一方で,がんの診断や治療を通じて,生活全体にポジティブな影響につながる可能性もあるようです。これはおもに,「心的外傷後成長(PTG)」というプロセスによると考えられています。
心的外傷後成長(PTG)
心的外傷後成長(PTG)は,非常に困難な人生の状況と闘う結果として起こるポジティブな心理的変化のことを指します。人々が新しい可能性を見出す能力,他者との良好な関係,人生への感謝の気持ち,個人の強さの向上,精神的な変化などの要素によって成立すると考えられています。
これまでの研究でも,がん患者のPTGについては研究が行われています。では,どのような要因がPTGを促し,どのような要因がPTGを阻害するのでしょうか。
ソーシャルサポート
がんと診断されたとき,周囲の人々のサポートは非常に重要な意味を持ちます。では,周囲の人々のサポートは,がん患者においてPTGや死への不安,抑うつ症状に対してどのような意味を持つのでしょうか。
実際にがん患者を対象にした研究が行われています。こちらの論文を見てみましょう(Social Support Protects Against the Negative Psychological Impacts of Death Anxiety, and Depression on Posttraumatic Growth in Cancer Patients)。
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