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コロナ禍における神経症傾向の高い人
コロナウィルス感染症の拡大は,直接的に感染する人々だけでなく,多くの人に対して精神的・肉体的なダメージをもたらしているという研究が数多く報告されています。
このダメージを大きく受ける人と,あまり受けない人という個人差があることもわかっていて,パーソナリティ特性について理解することもそこでは大切だと言われています。
神経症傾向
特に不安や落ち込みなどにつながりやすいパーソナリティ特性として知られているのが,神経症傾向です。ネガティブな感情につながりやすく,幸福感が低く,心身の不健康さを反映しやすく,ストレスに対して脆弱な反応を示しやすいといった傾向を示すのが,このパーソナリティ特性です。
もちろん,悪い面ばかりではないのですけどね。環境の変化を敏感に感じ取るということは,悪いことばかりではありません。
新型コロナウイルス感染症渦中の神経症傾向
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの中で,神経症傾向はどのようなふるまいを見せるのでしょうか。神経症傾向が高い個人は,COVID-19関連の情報により注意を向けて,感染拡大の結果をより心配して,よりネガティブな感情を経験するかもしれません。実際にこのようなことが生じるのかどうか,ドイツで行われた研究がありますので確認してみましょう。こちらの論文です(Neuroticism and emotional risk during the COVID-19 pandemic)。
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