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オリンパス E-PM1とよく分からんレンズ

スッキリしていて好ましい。ストラップすら付けてない。

思いつきで買う

今、普通に使っているカメラをもうひとつ紹介しようかな、とか。
カメラの性能とかよく分からんし、だいたいカメラの年代に対する感覚がバグってるので、最新カメラの写真を等倍くらいまで引き伸ばして重箱の隅を突くような記事を期待される方は、どうぞ価◯コムなんかに移動していただきたい。

ぼくはある時から普段使いするものは、自分の背丈(ここでは写真に対する思い入れとか)に見合ったモノがいいと考えていて、ちょうどいいと思うモノと接することを楽しんでいる。
かっこよくいえば履きこんだデニムみたいなものだけど、特にビンテージとか高価なブランド物でなくていい。
自分が履き込んで自分のものになっているのが一番だ。

このカメラを買ったのは、ほんの思いつきだ。
ぼくは古いレンズの非点収差から起きる「ぐるぐるボケ」が好きで、古い世代のズミルックスやズマリット、使ったことはないけれどロシアのヘリオスなんかの写真を見ると「いいな〜」とか思ったりする。

EPSON R-D1S, Summarit50/1.5
LEICA M9, Summilux 35mm F1.4

収差なのでないに越したことはないから、現代のレンズではまず見かけないし、まぁあったとしても喜ぶ人は少数なんだろうな、と思う。

ふとネットで見かけた写真が、これまた盛大にぐるぐるしてる写真で、データを見たらオリンパスのマイクロフォーサーズ機にアダプターを咬ませてCマウントのシネレンズを付けてるヤツだった。
おお、これおもしろそうじゃん。
色々カメラを見てみると、このオリンパスのE-PM1がスッキリしていて好いじゃないか、と思い至る。
しかも2011年発売とかだから充分にこなれた価格になっている。

見たとおり、カメラの軍艦部(上側のこと)にはメインスイッチとシャッターくらいしかない。
背面にはダイヤルみたいなのがひとつとボタンがふたつみっつあるが、ものすごい(語彙力)カメラなんかに比べたら「なんにもない」に等しい。
だいたいぼくは一度設定を決めてしまえば、撮影のときにいじるのは露出補正くらいのもので、あとはほぼ触らないから、ものすごいカメラみたいに色々なダイヤルとかスイッチは要らないのだ。
このカメラとて、そういう複雑な設定がまるきりできないわけではなく、メニューから入っていけば設定はできるので過不足なしといったところだ。

ただもう古い機種なので、万が一に備えて2台体制でつかっている(キャパシタ電池は両方ともにダメになっている)

Cマウント

Cマウントとは(マウントの説明はリンクを貼っときます)主に産業用レンズのマウントらしい。
主に監視カメラとか産業用ロボットのカメラだ。

かつては映画用のカメラのマウントとしても使われていたようで、オールドレンズにはCマウントのシネレンズが多くある。
ぼくが見た作例はそのひとつだったようだ。
テーラー・ホブソンとかコダック、シュナイダー、ベル&ハウエルなんて名だたるメーカーのものがあるが、どれもカメラに釣り合うような価格ではない。
なので、ここは潔くAmazonで中華レンズを発注した。
マイクロフォーサーズとCマウントを接続させるマウントアダプター付きなのも魅力だ。

びっくりするくらい安いでしょ(笑)

ぐるぐる

近所の「お鷹の道」へ「ぐるぐる」させるための散歩。

ピントがきているところは意外とシャープに写る。
絞りを開放にするとぐるぐる。
ぐるぐる。
ぐるぐる。
絞るとぐるぐるは収まるが周辺は光量落ちなんてレベルじゃなくケラれる。

レンズの焦点距離は25mmとなっているが、多分16mmフィルムの10.2×7.4mmくらいに対する焦点距離なので(これでもマイクロフォーサーズより小さい)35mm換算でどれくらいの焦点距離になるのか、というと偉い人がざっと計算してくれたらしく75mmくらいだという。
ただこれも実際撮ってみた感覚とは違っていて、35mmフィルムの75mmレンズは中望遠と言っていい画角だけど、このCマウント25mmは感覚で言うと標準レンズの画角に近い。

先ほど絞ると周辺がケラれると書いたけれど、これは本来写るはずがない部分が写っていると言うことなので、実際の感覚と換算距離が違うのは当然かも知れない。

まぁでもさ、と思う。
カメラ、写真をやる人はよく35mmが云々とか50mmがどうだ、とか言うけれど、撮る時にいちいち焦点距離なんか意識するかな、と。
さっと構えてみて画角に入れば撮るし、入らなければ自分が下がるか、もう諦めるか。
あるいは構図を考えて、撮りたいものだけを切り取るか。
もう少し広ければな、とか望遠ならなぁと思うことはあるけれど、何ミリだからという具合には考えないんじゃないかな、と思っている。
撮れるものを撮ればいい、撮れないならじっくり目で見ておけばいい。

このカメラに高価なレンズを奢ろうとかは、少なくとも今は全く思っていない。
これで撮れるものを撮ろう、それだけだ。
ここしばらく使い込んでいて、ようやく自分のものになってきたように思っている。
ぼくにとっては、そういうのが一番なのだ。

牧野記念庭園

昨日、家人が見ていたNHK朝ドラ「らんまん」の主人公である槙野万太郎のモデルである牧野富太郎博士が住んでいた邸宅跡に作られている牧野記念庭園に行ったので、このカメラも持っていった。

シャッタースピードには限界があるので、昼間に屋外で絞り開放はなかなか難しい。
ご覧のようなトンネルから見たようなケラれが起きる。
牧野博士の夫人である壽衛(ドラマだと浜辺美波が演じた寿恵子)さんの名前をつけた笹。学名はSasaella ramosa var. suwekoana
記念館には愛用の品も展示されていた。
達筆である。
昭和32年に94歳でこの地で永眠だそう。ご長寿だったんだなぁ。
仕事場であった書庫も再現されている。とんでもない量の本だった。
のんびり牧野博士の庭でも見られたらいいなんて気軽に出かけたが、ドラマの人気の影響でものすごい人出。記念館に入るのに1時間ほど並んだ。
ここは区立の施設なので入場は無料。また天気のいい静かな午後にでも博士の庭にお邪魔したい。

このレンズを使うとカメラは絞り優先AEが使用できる。
フォーカスは手動だが、フォーカスエイドといってピントを合わせたい部分を拡大してみることができるので、速射性はないがピントはちゃんと合わせることができるのだ。

周辺の光量は落ちるから被写体を端っこに置いて…みたいな写真は撮れない。
でもまぁ…。
ぼくは困らないんだな、別に(笑)

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