フジフイルムCARDIA mini TIARA
TIARAだけだと思ってたよ
これもフィルムのコンパクトカメラだ。
ぼくは何台もカメラを使っては売り、新しい(中古の)カメラを買うというのを繰り返してきたが、あまりに台数が多くていつどこで買ったのか忘れてしまっていることが多い。
残念ながらこのカメラもそうであって、2010年くらいに使っていたのは間違いないが、購入した経緯はすっかり忘れてしまっている。
このカメラの名前、こうして記事にするためにあれこれ検索して初めて「CRADIA mini TIARA」だと知った。
ずっと「TIARA」だけだと思っていたのだ。
さすがにこのカメラを撮った画像は見当たらなかったので拾いものを貼っておく。
スーパーEBC フジノン28ミリF3.5
現在のフジフイルムのカメラといえば多くの高性能なデジタルカメラを作っているが、そのカメラのレンズの性能はフィルムカメラ時代から定評があった。
このコンパクトなカメラにも28mmの広角単焦点レンズが付いていて「スーパーEBC」という表面処理が為されているらしい。
スーパーEBCとはなんぞや?
らしい。
とにかくスーパーなんだからすごいのだ。
この頃のぼくは28mm病というか、28mmにあらずんばレンズにあらずくらいの勢いで28mmばかりを探していた。
たぶんGRなんかの影響だと思うけれど、実際使ってみると28mmというのは街中をスナップして歩くには実に使いでのある画角が得られるのだ。
その高性能レンズの28mmがコンパクトカメラに付いているというのだから文句などあろうはずがない。
DXコード
このカメラだけの話ではないが、割と新しめの(当社比)フィルムカメラにはDXコードリーダーという機能があって、フィルムに印字されているコードをカメラ側で読み取ってフィルムの感度や撮影可能枚数、カラーかモノクロかなんかをカメラに自動で設定することができた。
まぁ便利といえば便利な機能で、それまではISO感度なんかも手動で最初にちゃんと設定しておかないと露出を間違った写真になり、やたら明るかったり暗かったりの仕上がりになってしまうのを、自動で設定してくれるのだから間違いもない。
ところが、ぼくみたいに現像のときに増感や減感をするヲタクには余計なお世話的な話で、勝手に露出を決められては困るのだ。
そこでヲタクの先達たちは、そういった場合のDXコードを改変する手段を編み出した。
「偽装」である。
DXコードというのは、要するにDX接点という電気接点をカメラに読ませるという話なので、その接点を任意の設定に増やしたり減らしたりすればいい。
偽装なんていうと大袈裟だが、要らないのをカッターなんかで削って、必要なところをパーマセルとかビニルテープで覆うだけだ。
どこを加工するかは、このwikiの表を見たらわかる。
こうすればISO400のフィルムをISO1600として撮影ができて、現像するときに現像データをISO1600で行えばいいということになる。
こんなめんどくさいことをやってたんだよなァ…。
ドロップインローディング
でいいんだっけ?
このカメラはちょっと変わっていて、フィルムをカメラに装填して裏蓋を閉めると、一度カメラ側にフィルムが全て巻き取られて、それから一枚一枚撮影するごとに、元のパトローネにフィルムが戻っていくというシステムだ。
これだと、うっかり撮影途中で裏蓋を開けてしまっても、それまでの撮影データが露光することがなく失敗を防ぐことができるとしたもの。
まぁ「Tiara」というネーミングから分かるようにカメラに慣れ親しんでいる人というよりは、初心者、あるいは女性向けという設定だろう。
だから、こう言ったシステムが採用されたのだろうけれど、そのあとはあまり聞かなくなっているので、そんなに好評だったわけでもなかったのだろうと推測する。
デザインも高級感があって質感も良かった。
今でも機会があれば、また手にしてみたいと思うカメラである。
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