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そういえば日本を出たいなんて考えすらしなかった

こないだフィジーに行くことをnoteに書いて、SNSにも載せた。そこでは「海外で生活したい」という想いを綴った。

この話を聞いたとき、順当に思うのが「どうして海外で生活したいのか」という疑問だろう。インターン先の面接でも当然聞かれたことだった。

「世界を知りたい、自分の目で見て、肌感じたい」
旅は超好きだけど、生活とただ旅で行くのはきっと深さや見えてくるものも違う。だから海外で生活したい。

理由としてはこれに尽きるんだけど、この気持ちが先行しすぎていつからこんな風に思うようになったのか自分でも忘れかけていた。

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先日、Twitterで海外支援系の団体・企業が集まるイベントの告知を見かけた。

いくつかの団体が名を連ねる中、「very50」の名前があった。

「あ、懐かしい」
そう思った。

高校生の頃、very50の代表の方が講演に来てくださったことがあったからだ。

17歳、高校2年生の私は、今では考えられないことだけど、海外に全くと言っていいほど興味がなかった。

母親は「留学行ったらええやん」と昔から何度も言ってくれていた。そうやって親から勧めてくれるだけの環境がどんだけ恵まれてるか当時は分かってなかった。

「ずっと日本で暮らすのに、英語だってわざわざ海外に行かんくたって勉強できんのに、なんで留学とかいくん?」というのが私の思うところだった。

そんな私にとってはカルチャーショックな講演だった。(ほな忘れんな。)

ざっくり言うと、内容は「日本って時代遅れ。最先端の情報キャッチアップして、これからはアジアとかアフリカとかに目つけなあかんで〜、日本なんかすぐ追い抜かれるよ〜。」的な感じ。医療系のコースの生徒がいる前で、「AI発達して、じき薬剤師とかもいらなくなるね」とも言っていた。

辛口ではない。でも、よくある眠たい講演とは違い、どこか厳しさを感じるものだった。もちろん伝えてくれていることは紛れもなく事実なんだけど。

私が本当に無知だったのもあって、内容のほとんどを知らなかったし、アジアやアフリカは貧困で田舎、助けられる側とか、自分の中で「こうだ」と決めつけていたイメージが大量にあったのだと気づいた。

講演に来た代表の方が言うことですら、人伝に聞く情報であって、自分で確かめたものではない。
海外という側面だけでなく、あらゆることにおいて、情報がありふれているからこそ、手の届く情報だけで全てを判断しない。たくさんのものを見て、きっとそれでも足りないかもしれないけど、でも今よりも少し豊かに自分の考えを持ちたい。

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そんな風に思った原点を、こないだそのイベントを見て思い出した。考えや思いだけが先行していた上に、色んな出来事を経て、自分の中でアップデートされているものもあって、すっかりこの出来事を忘れてた。

当時、どれくらいアドレナリンがばがばで聞いていたかと言うと、講演後に走って話しかけに行って、名刺もらうくらい。(朱色のデザインが擦り切れてるけどまだ持っている。)

講演を聞いた感想シートみたいなやつも適当に3行くらい書いて提出したらいいのに、放課後残ってまで、刺激受けまくった自分の思いを言語化しようと必死だった。

アルバム見返したら講演中に取ったメモの写真残してた。字汚いし殴り書き感えぐい。

授業もほとんど寝て、高校時代ノート取った記憶もないのに、メモまで書いてるなんて、どれだけ必死に聞いてたかが分かる。

日本出たいなんて考えすらしなかった数年前の私に、もうすぐフィジーで生活するんやで〜とか言ったら、とんでもなく驚くだろう。

人って変わるね。
だからおもしろいのか。
高校生の私にだせぇ!て言われないようなおとなになりたいな〜。

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