みんな知らず知らずのうちに自分の価値を下げている
スポーツ指導者を目指す大学生や専門学生、また高校生は、ぜひ最後まで読んでください。
あなたの成績がイマイチ高くない理由
「Sを取った」
そう確信した科目が、いざ成績発表されてみると「B」だったことがあります。
大学1年生の時の話です。
納得いかないし、何がダメだったのかが全く見当つきませんでした。
残念ながらその時に気づくことはできませんでしたが、4年生になった時に、もしかしたらという考えがひとつ浮かびました。
それは、教員と学生の基準が違うことによって生じる”差”に気付けなかったということです。
つまり、教員が持っている「学生に求める知識やスキルの基準」と、学生が持っている「身につけて当然と考えている知識やスキルの基準」に隔たりがあるのです。
具体例としてレポート作成が挙げられます。
学生側(特に入学したての学生)は、レポートの書き方なんて高校で習ってないし、みんな知っていないのが当たり前だと思っています。
しかし教員側からすると、学生ならレポートの書き方くらいは知っているだろうと思っています。
ですが蓋を開けた教員はがっかりするわけです。
言葉は悪いですが、出来の悪い学生たちだと…
でも学生側に悪気は一切ないわけです。
それが当たり前と思っているので。
これが成績だけでなく、あなた自身の価値を無意識に下げてしまうことになっていると思います。
ただし、私が思うに、勉強すれば必ず改善することができるのです。
高校と大学の違いがこれ
違い、それは「情報を与えられるか、自分で取りに行くか」です。
高校生の頃は、ホームルームで担任の教員から、資格の情報や説明会の日程、追試の時間など、基本的にあなたが受動的であっても必要な情報が入ってくるので、自分でわざわざ取りに行かなくても済んでしまいます。
しかし環境が180度変わるのが大学生活です。
確かにホームルームのような時間はあります。
でも週に1回です。
しかも、その時間は普通に授業の時間なので、情報伝達だけで終わるなんてことはありません。
もっというなら、授業終了間際にちょろっと「学校からのアンケート回答しといてー」くらいです。
つまり大学では、自分で必要な情報を取りに行くことが当たり前なのです。
大学入学後も高校生気分が抜けずに情報を待っている人と、自身に必要な情報を自分で取りに行く人との差は歴然です。
自分の価値を不必要に下げないために
私自身、1年生の頃にレポートで成績が決まる授業を取っていましたが、「いけた!」と思っていたけど実際の評価は全く良くなかったという経験が何回かあります。
今思えば、構成や引用の仕方が下手だったことが原因です。
でもこの程度の知識は、自分で勉強すれば確実に身に付きます。
学校に「レポートの書き方」なんて講座がなくとも、本で勉強できるのです。
メールの書き方に関しても同じです。
大学の教員とのやりとりは基本メールを使います。
LINE、X(旧Twitter)やInstagramのダイレクトメッセージ(DM)で連絡を取り合うことはまずありません。
なので、メールのきちんとした型を知らない人は必ず失敗します。
そして教員は「レベル低いなー」と思いながら指摘をするわけです。
私自身は型で指摘されたことはありませんが、文章中の言葉遣いを指摘されたことがあります。
自分では不自然に思ってもいない部分でした。
さらに専門分野で事例を挙げると、「4年生にもなって解剖の知識がこの程度か…」とほぼ呆れ状態の言い方をされたことがあります。
スポーツ指導者はいくつかの職に分かれていますが、すべてに共通する学問が解剖学と生理学です。
さて、いつくかやらかし例を挙げてきましたが、
こういうのって本当にもったいないです!
先述したように、教員が持つ学生のレベルの基準と、学生自身が持つ基準には差があります。
しかし実際に成績の評価をつけるのは教員です。
スポーツ指導者を目指す学生であれば、例にあげたような不必要なミスを繰り返すと致命的になります。
なぜなら、スポーツ現場を紹介してもらえなくなるからです。
少し話は逸れますが、スポーツ現場側は求人をどこに出したらいいかわかりません。
マイナビにも出ないし、リクナビにも出ません。
では何を頼りに新しい人材を呼び込むか。
大学や専門学校の教員です。
トレーナー業界の世界は狭いと言われていて、だいたいの人は裏で繋がっているそうです。
つまり大学の教員に「うちのチームこんな人欲しいんだけど…いい学生いない?」みたいな感じでたずねてきます。
なので教員側もいい学生がいれば声をかけ、そのスポーツ現場と繋げたりしたいと思っています。
で・す・が
トレーナーとしての基礎学問が不十分だったり(この部分はあまり気にされないようですが)、それ以前に人としての部分に欠陥があると、紹介なんてできません。
なぜだかわかりますか?
そのスポーツ現場に紹介した学生が、時間を守らなければ挨拶もしないようなどうしようもない人間だと、その学生を紹介した教員の価値もダダ下がりになるからです。
なので、声を掛けたくても掛けられる学生が少ないというのが現状だと考えています。
話を元の路線に戻して、
こんな感じで自分の価値を不必要に下げることって、学生生活だけじゃなくて、卒業後にも十分影響が出るんだなってことを分かっていただけたかと思います。
しかし安心して欲しいのが、これらはやり方次第で100%防ぐことができます。
やり方は簡単です。
自分で自分に欠けている部分を見つけ、自分で情報を取りにいき、自分で勉強することです。
周りの同い年の人間は動きません。そういうものです。
1000人の人がやろうという願望を持つ
実際に動くのはその中の100人
そして継続して動く人はたった1人
これが現実です。
だからこれを読んでくれているあなたは勉強しましょう。
専門分野の勉強に必要な能力であるアカデミックスキルと、実際の専門分野であるプロフェッショナルスキルの2軸を強固にしておきたいものです。