見出し画像

#15 ケリマキ教会:フィンランド最大の木造教会

フィンランドで出会った教会シリーズの第15番目は、サヴォンリンナの東20kmほどのところにあるケリマキ教会です。 


収容人数は何と5000人(座席3000人+立ち席)
フィンランド最大、かつキリスト教の木造教会としても世界最大級とのこと。 大きさからくる威圧感はなく、大らかで整った美しさを感じます。

1947年完成 Anders Fredrik Granstedt設計


最初の案では1500人収容の聖堂でしたが、教会員が12000人ほどいたため、それでは小さいということになり、グランステッドが設計を担当して現在の姿になりました。

手前は鐘楼  


大きな立方体のような聖堂内部。
「ミリをインチと間違えて、大きい教会を作ってしまった」という説に、思わずうなずきそうになったけれど、設計図通りの寸法です(笑)
記念行事やコンサートで、これまでに10回満席になったそうです。

長さ45m・幅42m・高さ27m、ドーム高37m


森のベリーを連想するロウソクのシャンデリア


モノトーンの色調のなかで、祭壇と照明のカラーが引き立ちます。  


イルミネーションのように光が流れるシャンデリア


フィンランドの教会はいつも、自然との一体感を感じさせてくれます。

三位一体の麦?


柱の独特な模様は大理石を模したものだそうです。なるほど! 
幾何学模様とも絶妙なアンサンブルになっていますね。

3階建ての構造


よく見ると湖の波みたい・・・


説教壇の近くのストーブ。 


これだけの空間を温めるのは大変だろうな・・と思ったら、寒い時期は別の場所に作られた冬用の教会を利用しているそうです。
当初8台あったストーブは、1950年代に使われなくなり、今は4台が残るのみ。


オルガン


1944年の着工後しばらくして、棟梁とうりょうのアクセル・トルポ(Axel M. Tolpo)が亡くなったため、若干23歳の息子のテオドール(Theodor Tolpo)が後を継いで1947年に完成させました。
はりなどに日本の寺院建築と同じ工法が用いられているそうです。木を扱う技術が高いのでしょう。 テオドール、良い仕事したね!



古いガラスも好き


全景が撮れた! 


他の教会とは一味違うケリマキ教会。サヴォンリンナまで来たら、ぜひ足を延ばしてみては如何でしょうか。