#4-5 ラップランドの二つの教会:サーリセルカ&ロヴァニエミ(フィンランド)
オーロラが観たくて、極寒のラップランドを訪ねました。バスの窓から見えるのは、凍てつくような白銀の世界。あまりに美しくて、ずっと窓にもたれかかって外の景色を眺めていました。ラップランドで出会った2つの素敵な教会をご紹介します。
サーリセルカは人口300人ほどの小さな町で、オーロラを観るためにたくさんの人がやってきます。ホテルで一息ついたあと、近くを歩いてみると、ほの暗い雪景色の中に灯りが見えました。何ともいえない暖かい光に誘われて近づくと、礼拝堂でした。
* 聖パウロ礼拝堂 (North Village St. Pauls Chapel / Saariselan Tunturikappeli ) Add. Saariselantie 13, 99830 Inari
クリスマスの絵本やおとぎ話に出てきそうな、素朴な礼拝堂です。 灯りに照らされた空間にだけ、ダイヤモンドダストのようなキラキラが舞って、とても幻想的でした。
そっと覗いてみると、内部はベンチではなく椅子を並べた簡素な作り。祭壇の後ろは大きな透明ガラスで、外の景色がそのまま見えます。ミサを行っているのでしょうか・・・ 氷点下の町で、ここだけが別世界のようでした。
後から知ったのですが、聖パウロ礼拝堂は、オーロラを観る人が暖をとれるように24時間開放しているのだそうです。ちょっとだけでも入ってみればよかったなあ・・ もしかしたら、あのガラス窓からオーロラが見えたりするのかな? サーリセルカに行く機会があったら、是非訪ねてみてくださいね。
サーリセルカから南へ260km、サンタクロース村で有名なロヴァニエミがあります。 ロヴァニエミはラップランドの州都で、こちらは都会的な雰囲気です。松明をイメージしたというロウソク橋が、美しくライトアップされていました。
翌朝の川岸。川面からドライアイスのような煙が立ち上っています。
青と白のコントラストは、フィンランドの国旗そのものですね。
寒さをものともせず、スキーでスイスイ進む子供たち。
北方の町にもかかわらず、第2次世界大戦ではドイツ軍に徹底的に破壊され、ロヴァニエミ教会は1950年に再建されました(Bertel Liljeqvist設計) 裏手の墓地には600名を超える戦没者が埋葬されています。
* ロヴァニエミ教会(Rovaniemi Church / Rovaniemen Kirkko) Add. Yliopistonkatu 1, 96100 Rovaniemi
私には、何となく、段ボールや色紙で工作したような姿に見え、作為があるような無いような感じが好きです。 設計者のリリエクイストは中世と古代に興味を持っていたそうです・・
教会は木の姿にも似ているかな・・・?
このときは閉まっていて中に入れませんでしたが、色彩豊かな高さ14mのフレスコ画「生命の泉」もいつか見てみたいです。
*生命の泉(Elämänlähde 1951 by Lennart Segerstrale) <画像はWikipediaからお借りしました>
お出かけ母子発見。ソリは楽ちんだね~♪
おしまいは、トナカイ柄のカップに入った熱々のコーヒーで、温まってください♡ ラップランドの旅行記は、また別に綴ります。