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#19 クオッカラの教会:わたしは命のパンである(フィンランド)

フィンランドで訪ねた教会&礼拝堂シリーズも、19番目になりました。 
今回は、ユヴァスキュラクオッカラ(Kuokkala)という町にある教会です。 町の中心部の広場に面して、人々の生活に寄り添うように建っています。


多面体の建物は、見る角度によって色々な形にみえます。濃いグレーの外観が、高さ25mの鐘楼とともに広場の印象を際立たせていました。

2010年完成 デザイン :  Anssi Lassila, Teemu Hirvilammi, Jani Jansson 


エントランスの緩やかな階段。段差の違いが面白い。

この手すり、すべりたい・・


正面入り口


内部は白木が多用された明るい空間です。 キリストのいばらの冠を思わせる黒いリースがかかっていました。


聖堂。  
主祭壇の装飾のテーマは、キリストの言葉「 I am the bread of Life : わたしが命のパンである」 葡萄のように見え、パンとワインという命の糧を連想させてくれます。アーチ型の天井は、フィンランドのトウヒ(spruce)で作られ、葦で織ったネットのような植物的な感じがします。天井と祭壇側面の窓から光が差し込み、繊細で柔らかな陰影を作っていました。

誰もいなくて静かで心地よい空間


フィンランドではあまりステンドグラスを見かけません。きっと、自然光の作り出す美しさ以上のものはない・・・ 


オルガンに上がっていく階段は、美しい螺旋を描いています。


光とアーチに誘われて、自然と目が上に。  


北欧らしいシンプルなデザイン


座席数は275


外との一体感を感じる窓辺。



集会室は主聖堂と同じテイストです。 他にキッチンや子供用の部屋、地下にはワーキングルームがあるそうです。


エントランスのクローク。 縦横の直線が生きていますね。


広場側の外壁に付けられた十字架

おにぎりみたい🍙?


鐘楼の上の十字架は、遠くからも目に入ります。鐘楼の大小23個の鐘は、2オクターブの音域で聖なる響きを届けてくれるそうです。どんなメロディーだろう・・


夏休みということもあって、マーケットに買い物に来た母子連れや犬を散歩させている人くらいしか見かけない、のんびりした広場でした。 私達もベンチに腰をかけて、しばらくまったり。目的地を忙しく回ることから解放された、こんなひと時も好きです。 


ユヴァスキュラといえば、世界的な建築家アアルトの町。クオッカラの教会は、ユバスキュラの市街地から3km弱の距離です。 アアルト大学やアアルト博物館を訪れる際に寄ってみてはいかがでしょうか。少し離れていますが、大好きな世界遺産のペタヤヴェシの教会もお薦めしたいです。



<クオッカラ教会>