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シンクロがすぎる『プリンセス・トヨトミ』
また一日中家に籠って本を読んでいた。
『神々の山嶺』と一緒に見つけてしまった
『プリンセス・トヨトミ』。
万城目学本はと言えば、3月の高野山-奈良-明治村旅行を皮切りに、『鹿男あをによし』を読み返し、続く滋賀方面への旅の前に『偉大なる、しゅららぼん』、そこでなぜか行くことになった晴明神社、暦会館つながりで『鴨川ホルモー』と立て続けに読んできたのだ。
大阪モノを読むタイミングはまだなんじゃないかと思っていたんだけど、私の知識が乏しいだけで、どうやら十分に機は熟していたもよう。
たとえば奈良に行った時に宿泊した「奈良ホテル」を設計した辰野金吾の名前が随所に出てくること。
あるいは、もう20年近く昔になるけど、大阪出張で大阪城のすぐ近くで行われていたイベント会場に1週間近く行ってたことがあること。
なんだそのくらいか、と書いてみれば思うのだけど、
「あとがきにかえて」掲載されているエッセイを読めば、作者の大阪愛のようなものが滲み出て、その興奮が伝染してたかのようだったのだ。
だいたいが荒唐無稽な万城目ワールドにおいて、シンクロニシティを感じること自体ちょっとヤバイと思うんだけど、そういう奇跡のようなことを信じられるような心の豊かさあるいは余裕を求めているような。
だってけっこう冒頭、それもけっこう突拍子もないところで不覚にもウルっと来てた。
大きなことをしなくてもマイノリティであっても、
自分の思うところくらいは守れるような強さがほしい。
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行きたいと思った翌年に行けることになった奈良ホテル。
シンクロニシティの力を甘く見ちゃいかん。
強く願ったり信じる心も大切なのだ。
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