オンラインで繋がった私たちだからこそ、街角で偶然仲間に出会えるワクワクを届けたい - アトリエ"仲間に出会える"マイバッグの制作裏話 -
「私のまちには絶対アトリエの生徒さんがいます・・!」
2020年7月、緊急事態宣言が発令され、みんながおうちごはんづくりに悩まされ始めていた頃、料理家SHIORIが運営するオンライン料理教室「L'atelier de SHIORI Online」が始まりました。
開始早々から想像を遥かに超えて全国からおよそ5,800名もの方にご参加いただき、今では全国プラス世界約30カ国から約9,700名の生徒さんと一緒にInstagramを通じて毎月一緒にレッスンを通してお料理を楽しんでいます。
そんな、大家族な私たちには、毎月こんなことが起こります。
「レッスン日の翌日にスーパーで材料を買おうとすると、隣のはあるのにまさにその材料だけない・・・!!」
そう、全国で9,700名もいると、時に同じ都道府県に数百名、東京に至っては2,000名を超える生徒さんがいるのです。
Twitterで飛び交う材料の品切れの報告に、最初は
「せっかくこのご時世にわざわざ買いに行っていただいたのに品切れとか大変だし、みなさん途中でやる気なくなっちゃったりしないかな・・。」
などとちょっと申し訳ない気持ちにもなりつつ見守っていたのですが、どうも生徒さんを見ていると様子が違いました。
どちらかと言うと、なんだかみなさん楽しんでいらっしゃる・・!?
私はそこで、その材料探しの旅を #材料クエスト などと呼び、みんなでそれ自体を楽しむように声をかけてみました。すると、
「#有頭海老クエスト 発生中!」
「#有頭海老クエスト 達成しました♪ ご近所に生徒さんいるのかな〜!」
そんなやりとりがTwitterで行われるようになる中、ふと思いました。
"あ、これは、もしかしたら生徒さんたちに、
もっとアトリエを楽しんでいただけるチャンスかもしれない!!"
これが、マイバッグを作ろうと思った、最初のきっかけでした。
クリスマスのちょっとしたサプライズ
そしてこれは、アトリエが始まって半年が経った2020年12月のこと。
私は、生徒さんたちに、どうにか感謝の気持ちを伝えられないかとずっと悶々と考えていました。いかんせん、始まった時は一体どんなものになるかわからなかった新しいチャレンジでした。今となれば入会直後から過去レッスンとおまけを含めて100近い動画アーカイブが公開されていますが、当時はゼロからのスタート。それでもSHIORIを信じ、参加して応援してくださったわけです。どうにかお礼の気持ちを伝えられぬものかと。
そこで、当時クリスマスも近かったこともあり、SHIORIにこんな提案を投げかけてみました。
「生徒さんたちに、サプライズで、みんなの手書きのデザインでクリスマスカードを送るって言うのはどうかな・・!?」
「えーーーー!!!最高だね!!!やろうやろう!!!絶対みんな喜んでくれるよ!!!!」
SHIORIさんは、大体私が何か提案すると、こんな感じで全肯定でノってくれます。さらにはレッスンでカメラマンをしてくださっている旦那さま・ロマチさんも、特別イラストを快く書いてくださることになりました。
さすがお正月になると夫婦で毎年干支をテーマに仮装大賞を全力でこなす二人です。大切な人たちを喜ばせるためならば、彼女たちは喜んで力を貸してくれるのです。
オンライン料理教室は郵送物がありません。特に理由がないと入会時に登録した住所の変更手続きをみなさんされないため、生徒さんたちに気づかれないように、登録住所の情報更新のアナウンスもしました。
「年末の会員データの確認と調査のため、入会時とご住所や連絡先に変更があった方はこちらよりお手続きください。」
改めて思い返すとなんともふわっとした理由づけでしたが(笑) みなさん疑われることもなく、快く対応いただいたことを覚えています。
そして、いざ、発送。
当時の会員さんの数は約7400名。
スタッフが、約7400枚の葉書を抱えて郵便局へ。
ちゃんと届くかな・・
みなさん喜んでくださるかな・・
届かなくて悲しい思いをされる方がいませんように・・
すると、届いたその日、その瞬間から、本当にたくさんのメッセージがInstagram上や、Twitterや、メッセージなどに大量に届きました。
さらにお正月には、クリスマスカードのお返しです、と、熊本の事務所にたくさんの年賀状も届きました。そこには、今まで画面の向こうがわで見えなかった生徒さんたち一人一人の写真だったり、手書きの文字だったりが並んでいて、家族とのエピソードも添えて送ってくださった方もいました。
正直なところ、このみなさんからのリアクションは、私の想像を遥かに超えた反応でした。たった一枚のクリスマスカードが、こんなにたくさんの人の心に届くんだと、本当に驚き、そして私たちスタッフこそ、みなさんから贈り物を頂いたような、とても幸せな気持ちになったのを今でも覚えています。
「繋がり」と「ぬくもり」と
「想像をちょっとだけ超えていくこと」
"カードを贈る"
とてもありふれたやり方でしたが、でもものすごくこの一枚のカードから、生徒さんたちひとりひとりと繋がれた気がしました。
そして、コロナ禍で進んだオンライン化の中で、まさに私たちもそんなコロナ禍に生まれたオンラインサービスなわけですが、なんとなく遠ざかってしまっていた「当たり前」だったことにあらためて気づいたんです。
「人と人の繋がり」と「人のぬくもり」が、どれだけ人の心をあたたかくしてくれるかということ。
そして、「想像を超える」あるいは「想像もしなかった」喜びが、私たちにどれだけエネルギーをくれるかということ。
私たちがやったことは、びっくりするくらい古典的なことで、何も特別なことではありません。でも、こんな時代だからこそそんな古典的なことがシンプルにまっすぐに、みなさんに気持ちが届いたのかもしれないし、同じように、私たちもたくさんのものを受け取れました。
このサプライズクリスマスカードの一件で、私たちも「誰かに喜んで欲しいという気持ちの届け方」ということや「私たちが届けたい豊かさってなんだろう?」を改めてしっかり考えました。
そして、"これは、やっぱりリアルに生徒さんたちが出会えるしかけを作らねば"、と強く思うようになったんです。
オンラインの繋がりをリアルに
ワクワクドキドキの"偶然の出会い"の体験を贈りたい
「スーパーで同じ商品に手を伸ばしているその人が、
アトリエの仲間だとわかれば声をかけられるのに・・・」
この生徒さんの声が、私たちが今回このマイバッグを作ろうと決心したきっかけです。お買い物の時に、いつも持ち運んでいて、目につきやすいものといったら?と考えた時に、お買い物バッグが一番効果的だよね!と、アトリエのイラストをあしらったオリジナルのバッグを作りました。
あえて、エコバッグではなく、マイバッグ、と呼んでいるのは、このバッグに込められた想いが、地球環境のことを考えた脱プラスチックへの取り組みだけではなく、仲間との繋がりや、ワクワクを思い出して欲しいと言う「その人とその人をとりまく世界を豊かにしていく」という願いが込められていることをちょっとだけ強調して、アトリエではこのバッグをマイバッグ、と呼んでいます。
このバッグを持った生徒さんたちが、
「今日は生徒さんに会えたりするかなーワクワク」とか
「昨日のレッスンの材料のところにバッグ持っていくのちょっとドキドキしちゃうな」とか
「今日ついに街で生徒さんに会えちゃったー!!嬉しい!」とか。
このマイバッグを通じてその人の暮らしにちょっとした楽しみや、人との繋がることができる喜びが増えたらいいなと心から願っています。
生徒さんが少ない地域だとしても、それでも
「今この瞬間に全国のどこかで同じバックで仲間が同じ材料を買ってるかも。ふふ!」
なんて思いながらお買い物を楽しんでいただけたら嬉しいなと思いますし、どんな場所であっても、きっとSHIORIも私たちスタッフも、見かけたらつい声をかけてしまうだろうなあと思います。
ただオリジナルグッズをみんなで持ってる!
だけではなく、オンラインで出会った私たちだからこそできる、全国に仲間がいる私たちだからこその出会い方、楽しみ方を届けたい。
そんな気持ちで開発したマイバッグが、そろそろ生徒さんたちに届き、続々と感想が届いてきています。
お買い物にドキドキしながら行ってみたり。
なんだかマイバッグを持っていると優しくなれたり。
そのうち、まちで偶然出会えました!のご報告が聞けるかな?とワクワクしているスタッフめいなのでした!
▽L'atelier de SHIORI Online 公式サイト
*オンライン料理教室へのお申し込みは、毎月25日21時〜月末17時まで
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