STEAM教育は難しくない!大人も子どもも体験と創造を楽しもう。
こんにちは。
今回は「STEAM教育って、ちょっと難しそうだな」と感じていたり、「STEAM教育って、要はプログラミング教育のことでしょ?」と思っている方に向けて、STEAM教育の紹介を書いていきたいと思います。
STEAM教育とは
「STEAM教育って何?」ということについては、既にネット上でも様々なウェブマガジンで解説されていたり、記事になっていたりしますので、ここでは簡単にだけ触れることにしたいと思います。
「STEAM教育」という言葉は、日本ではここ数年で浸透してきた言葉で、耳にしたことがあるという方も多くなってきたのではないかと思います。
<STEAM教育とは>
Science (科学)
Technology (技術)
Engineering (工学)
Art (芸術)
Mathematics(数学)
上記5つの分野の頭文字を組み合わせたのが「STEAM」。5分野を横断的に学ぶ教育手法が「STEAM教育」。世界的に広く注目されている教育分野。
STEAM教育についてもっと詳しく知りたい方は、以下のサイトがとても分かりやすくまとめてくださっていますので、参考にしていただくと良いと思います。
STEAM教育は難しくない!大人たちだってSTEAM教育を受けてきた
昨今、STEAM教育の重要性が声高に訴えられるようになった背景には、IT(情報技術)やAI(人工知能)といった分野の急速な進化があります。
そのためか、現状、STEAM教育が語られるとき、T(テクノロジー)とE(エンジニアリング)に重きが置かれた話になっている傾向が見受けられます。
特に、STEAM教育の例としてプログラミング教育が取り上げられることがほとんどであるため、世間では「STEAM教育≒プログラミング教育」という印象が強くなっているようです。
そうなってくると「プログラミングとかよく分からないし…」とSTEAM教育に消極的になってしまう方もいるのではないかと思うのですが、そこはどうか安心して欲しいです。
なぜなら、ほとんどの大人たちが義務教育で受けてきた「理科」や「数学」や「美術」の授業も、STEAM教育の一つだからです。
ただ、多くの大人たちが受けてきたSTEAMの学び方にはいくつかの課題がありました。(現在の教育にも同様の問題は根強く残っているようですが)
一つめの課題は、教科分断型だったということです。
各教科は独立して存在しており、教科をまたいだ知識の活用について学ぶ機会はほとんどありませんでした。日本における文系と理系の概念は、まさにこの教科分断の考えが産んだ残念な概念だと思います。
もう一つの課題は、知識偏重型だったということです。
学校で教えられたことは、多くの知識を詰め込むことでした。そして、与えられた質問の正解に、より速く・正解にたどり着けるかどうかが評価の対象でした。
以上から、今の大人たちはSTEAM教育を受けてきたという実感はあまりないと思います。一方で、短期間でテクノロジーが恐ろしい勢いで進化したという実感はあるため、STEAM教育が何か新しく難しいもののように響いてしまっているのではないかと思います。
しかし、STEAM教育を簡単に解釈してみると、
・科学、数学、美術について、分野をまたいで関わりを持たせながら学ぼう
・一人ひとりが持つ独自性と創造性を育み、活かす教育をしよう
・プログラミングとか、最新のテクノロジーも活用して学ぼう
ということです。さらに、科学(Science)も美術(Art)も非常に広義のものなので、個人的には全ての教科を横断して学ぶくらいの感覚で捉えています。
新しい響きの言葉ではあるけれど、実は誰しもが触れたことがあるのがSTEAM教育です。「なんだか難しそう、、、」と怯える必要は全くないということがわかってもらえれば幸いです。
STEAMを体験して身に付く思考の過程が大事
世の中の流れとして、テクノロジーやエンジニアリングの重要性がこれ以上ないほど高まっている、というのは確かな事実です。
そのため、STEAM教育の重要性を訴える理由として「AI時代に生き残るため」とか「AIやロボットを使う側の人間になるため」みたいな、知識やスキルそのものの話ももちろん大切なのだと思います。
ただ、私が子どもたちにSTEAM教育を推進したい理由はもうちょっと根源的で、STEAM教育を通じて身に付く力を持ってさえいれば、どんな仕事についてもクリエイティビティを発揮して価値を生み出せる人材になれる!と考えているからなのです。
体験からすべてはじまる
STEAM教育でもっとも大切なことは、まず何よりもSTEAMを体験することです。
生の体験からはたくさんの感動や疑問が新しいアイデアが生まれます。「なぜ?」を考えたり、「もっとこうしてみたらどうだろう?」とか「他にこういうことに使えないかな?」といったことを考えるきっかけになります。
すると今度は、どうすればそのアイデアが実現するかを想像&創造するようになります。そして最後には自分なりに表現することを楽しむようになるのです。
この「体験する→感じる→考える→表現する」というサイクルを繰り返し、楽しみながらあれこれ試行錯誤する中で、社会に出てからも必要な「論理的思考力」や「問題解決力」、「創造力」といった生きる力が自然に育まれていきます。
その全ての過程において、大人のサポートがあることが理想です。ワクワク・ドキドキする感情に寄り添ったり、適切な声がけや問いを投げるということが、子どもたちの試行錯誤のスパイラルにうまく絡まると、子どもたちの思考力や創造力はどんどん伸びていく、というのをずっと子どもたちのそばで見てきました。
ちなみに、プログラミング教育が小学校で必修化された理由も「プログラミング的思考を身につけるため」とされています。
プログラミング的思考とは、つまり「論理的思考力」と「問題解決力」ですが、これらの力を身につけることができる手段は「プログラミング」だけではありません。
手段は、自然と触れ合うでも、科学実験でも、木工作でも、プログラミングでも、料理でも絵画でもいいのです。それらはすべて立派なSTEAMです。
STEAMに慣れ親しむ第一歩として、大人も子どもも、まずはSTEAMを体験し、創造することや表現することを楽しんでいきましょう。
サポート宜しくお願いいたします。これからも子供たちの笑顔のために頑張ります。