【マジパンペーストの扱い方】
マジパンの固さ調整
マジパン細工を作る際に使用する「マジパンペースト」
市販のものを開封しそのままの状態で使用してしまうと手にくっつきやすく作業がしづらいので、ある程度粉糖を練り入れ固さを調整したものを使用します。
マジパンペーストのメーカーによって固さが異なり、また作り手の体温によっても作業しやすいペーストの固さが違ってくるため、練り込む粉糖の量に正解はありません。
私の場合(手があたたかいです)、
「大東カカオ マジパンペースト」を使用して
常温に戻したマジパンペースト100gに対して粉糖を10~20g程度 練り込んでいます。
※粉糖はコーンスターチ入りのものですとペーストがパサパサになりやすいので純粉糖が好ましいです!
手の腹を使って練り込んでいきます。
粉糖を練り込むと色が若干白っぽくなり食用色素を入れたときに発色も良くなります。
普段は計量せず感覚で粉糖を練り込んでいるのでこれはあくまで目安になってしまいますが、作りたいものや季節によっても微調整しています。
〇人形の顔や手足等作業に時間がかかりやすいもの、寒くて乾燥しやすい季節 →粉糖少なめ (マジパンの表面が乾燥してひび割れしやすい為)
〇自立させたいものや大きめのパーツ、暖かく湿気の多い季節 → 粉糖多め(室温が高く湿気があるとだれやすい為)
▲左が粉糖無し、右が粉糖をたっぷり練り込んだマジパンです。丸めて少しの時間置いておくと潰れ具合に差が生まれます。
マジパン細工を始めたばかりの方ですと粉糖の量が少し多めの方が形が維持しやすく作りやすいかもしれません。
ですが、粉糖入れすぎにも注意が必要です!
▲適量の粉糖を練り込んだマジパン
▲粉糖を入れすぎたマジパン
それぞれ練り直してみると、粉糖適量のマジパンは柔らかく滑らかな印象。粉糖入れすぎのマジパンは手の中でぼろぼろ崩れる感触です。
手の中で丸めてみても、粉糖入れすぎのマジパンは表面のシワがなかなか消えません。
コンテストでは表面がパサついていたりひび割れているものはどんなに頑張って作り込んでいても減点対象になってしまう場合が多いです。
何度か作っていくうちに作業しやすいマジパンの固さが分かってくるので、その都度自分に合った粉糖の量を練り込んで使用してみてください。
保存方法
パッケージから開封済みのマジパンペーストを保存する際は乾燥に気を付けましょう。
マジパンをしっかりラップで包み、密閉容器またはジッパー袋に入れて冷蔵庫で保管することをおすすめします。
特に粉糖を練り込んでいるマジパンは乾燥しやすく表面がカチカチになりやすいので、一度手のひらで練り直し表面にしわが無いようつるんとした状態にしてからラップを密着させるように包むとより乾燥しづらくなります。
また少量のかたまりであるほど乾燥しやすいので、その場合はラップを2重にして濡らして絞ったキッチンペーパーを密閉容器の中に一緒に入れておく等しておくとさらに安心です。
使用する際は冷蔵庫から出して常温に戻してから使用します。
作業中に関しても使っていないマジパンは常にラップにくるんだ状態で、乾燥から守るように心がけています。
まとめ
「自分にとって扱いやすいマジパンペーストの状態」を保つこと、は効率的な作業をするためにとても必要なことです。
そしてそれは作品の仕上がりにも大きく影響してきます。
綺麗な作品を作るため、私が大切にしているマジパンペーストの扱い方のご紹介でした!
atelier POPO フジシマ エリ