「こんな日に死ぬのも悪くない」
※ステキな海峡の写真、お借りしました。
今日は何の日
1185年3月24日(新暦で4月25日)壇ノ浦の戦い
治承・寿永の乱(源平の合戦)で平家が滅亡に至った最期の決戦の日。
そして、当時の平家の実質総大将、平知盛(たいらのとももり)の命日。
この戦いで平家の負けを悟り、幼い安徳帝が入水するのを見届けたあと、
鎧を二領着ておもりにし、入水する時に残した言葉。
見るべきものは十分に見届けた。
他になにをなせというのだろうか(いや、ない)あぁ、いい天気だ。
こんな日に、死ぬのも悪くない。
・・・
どんなに距離を縮めても、
最期は笑いながら壇ノ浦の水底へ沈んでゆくあなたを、
刺し違えてでも救いたかった。(獣のような女より)
え、何の話って?
「遙かなる時空の中で3」という源平合戦を舞台にしたコーエーの乙女ゲームの平知盛というキャラの話。(実質ラスボス)
主人公は源氏の神子に担ぎ上げられた女子高生。
タッキーが大河で義経やってたあの頃、この敵キャラが何人の乙女の純情ハートをかっさらっていったか。
戦の高揚感を愛する、高貴でアンニュイな知将でありバーサーカー。
最後は一晩中主人公と斬り合ってわかり合う。そんな攻略法でした。(記憶おぼろげ)ほんとに恋愛ロマンスゲーかって思うよね。
現実でいたらヤバいやつだけど、かなりツボ。というか後にも先にもこれほど魂を持ってかれたキャラはいないのです。
平家物語で描かれる平知盛は、情けに厚くかつ冷静な人物でウィットに富んでいる。
愛馬を射殺さねばならないところを(敵に渡る覚悟で)逃がしてやったり
負けを悟った時点で、敵兵を無駄に殺生するなと味方を咎めたり、
自決を前にお船を掃除したり、こんな高貴な平家を滅ぼした源氏マジパネェと思ったりしますが。
以前、名字の由来で祖母方が「平家の末裔」っぽいわ、やったーと書いていましたが、
どうも郷土史を見るに、父方の実家のあたりは近江源氏系の領地だったっぽい。
氏神さん(八幡)の神紋とうちの家紋にいたっては四つ目の目結紋だ。(京極系)
まあ、普通の農民だけど。
そんな今日は「こんな日に死ぬのも悪くない」
というほど良い天気でないばかりか冬のように寒い日。
気付けば私、彼より長生きしてしまっているけれど、死ぬのはもうすこし、見るべきものを見てから、にしようと思いますよ。
見るべきと言えば、
今村翔吾さんの真・平家物語小説、『茜唄』上・下
村上春樹氏の新刊も気になるところ、今日ネットニュースで見て先にこちらをポチってしまった。
平家の行く末を読み進めるのはキツいけど、「推し」を感じながら連休にでも楽しみたいと思います。
この今村さん、私と共通項が多くて勝手に親近感。
滋賀県在住の1984年生まれ。おまけに名字が似ている。あと大学の学部まで一緒!
フレッシュな感性の時代小説。らしい。
滋賀に関するエッセイなどもあるそうで、今後読み漁りたい作家さんです。