宿曜占術とは
昨夜は宿曜のお稽古でした。
師範認定を受けたとは言え、多くの経験を積むためにお勉強は一生続きます…
さてさて、今朝は「宿曜占術」とは何かということを少しお話します。
宿曜占術とは二十七の「宿」と七つの「曜」によって個人の運勢や宿命を読み解く占術です。
この占術は日本の気学や四柱推命よりもはるかに古い歴史があります。
二十七「宿」と七「曜」の説明は長くなりますので割愛しますが
ざっくり二十七宿とは太陽ではなく「月の軌道」(白道)の上にある二十七の星座をいいます。
それが
昴・畢・觜・参・井・鬼・柳・星・張・翼・軫・角・亢・氐・房・心・尾・箕・斗・女・虚・危・室・壁・奎・婁・胃
の27宿です。
全ての人がこの宿のいずれかに入ります。
ではこの弘法大師空海が唐から持ち帰った宿曜経の宿曜占術を平安時代からどのような人が使っていたのでしょう。
前回、紫式部の「源氏物語」のことを書きましたが時代が流れて戦国時代の戦国武将たちも活用していました。
中でも武田信玄は「宿曜」から敵の運勢を読み、相性の悪い人間をわざと送り込んで勝利を掴んだと言われています。
それを裏付けするように山梨にある恵林寺には信玄の軍配が納められているのですが、その軍配は円形の石でできた宿曜盤です。
しかも内円が回転するように作られています。
宿曜占術に欠かせない宿曜盤を軍配として使っていたのです。
時は流れて江戸時代に入り「宿用占術禁止令」を出した初代将軍・徳川家康は全国の大名の配置を決める際に宿曜占術の相性を元に決めたとされています。
正確には側近の天海僧正に算出させていました。
なぜ、禁止令を出したかと言うと宿曜占術が当たりすぎるため、怖くなり隠しておく必要があったのです。
また三代将軍徳川家光は次々と我が子が病で命を落とすのを憂い、子供の無病息災と成長を願って「七五三」の儀式を旧暦の11月15日に正式な年中行事として定めました。
なぜ11月15日かと言いますと宿曜占術の暦では子供と家庭に縁のある良い日だったからです。
天皇、大名、企業家、人事、などが活用している宿曜は
私たちの暮らしの中に取り入れ
これからの未来を先読みをしていく優れた至宝です。