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家族の健康共有してますか?

救急搬送

前回の救急要請からその後。

母の寝ていた寝室は玄関から最も遠い場所にある2階の奥。急勾配で滑り止めのなし!手入れなし!の粗末な板張りの階段。で、その階段を救急隊員さんが担架に乗せた母を運ぶことになるのだが、問題は母のサイズだ。
身長157センチ前後、体重は……まあ、母の口から聞いたことはないけど、80キロは余裕で超えてたよね、確実に。そんな母を担架に乗せ、救急隊員さん二人が「せーのっ」と慎重に階段を下りていく姿を見て、私はなんとも言えない感情に包まれた。「申し訳ない」と「恥ずかしい」のハーフ&ハーフ。そんなこんなで父と一緒に救急車へ乗り込んだ。

幸い、通院歴のある脳神経外科病院がすぐに受入を容認してくれたおかげで、救急車はあっという間に発進。車内では電話で伝えた情報をさらに細かく確認された。母がこれまでにかかった病気、飲んでいる薬、最近の体調などを知っている限りの詳細を聞かれる。

母の健康状態については、ある程度は把握していた。なにせ、近所に住んでいたから病院の送り迎えを頼まれることも多かった。数年前から時々ひどいめまいがするが病院で検査をしても原因不明。下血があった時は高齢者によくある虚血性腸炎という事で大事には至らなかった。

しかーし!昔から母は超肥満体で高血圧、そこから生活習慣病オンパレード!!
脂質異常症、動脈硬化、痛風、糖尿病、貧血、子宮筋腫(子宮は全摘)…..
そして、母の口癖はこうだ。「好きなもの食べて死ぬほうがいい!」

──ほら、自業自得だよね?

母の大好物はお寿司

病院に到着するとすぐにカテーテル手術が始まった。血栓を取り除く緊急手術で、取れた血栓の数は大小合わせて5つ。先生曰く、「もう少し遅かったら植物状態か最悪の場合……」とのこと。つまりギリギリセーフだったわけだ。

術後、SCU(脳卒中集中治療室)に移動する母と一瞬だけ顔を合わせた。
私の顔を見るなり「恵方巻き作れんかったって○○ちゃんに言っといて」だって。あれ?意外と元気そう?こんな状況でそんなこと気にする!?(笑)なんてちょっと呑気な気持ちになったりした。

看護師さんの説明では「順調に回復すれば2週間で退院できる事もありますよ」と言われて「早すぎんっ!?」と思ったりしたけど、現実はそんなに甘くなかった。左半身は麻痺しているし、合併症のリスクもある。結局退院どころか、そこから想像以上の生活が待ち受けていたのである。

家族の健康履歴って、共有してますか?

母が倒れてからというもの、私は父母を何度も何度も病院へ連れていく羽目になりました。その度に問診票で既往歴を記入しなければなりません。
この際、親の問診票を大量にコピーして提出するのではダメですか!?もしくは既往歴シールとか作ってペタっとしちゃダメですか!?

母は割と体調について話す人だったからある程度把握できていたけど、父からはそんな話は一切聞いたことがなかった。健康診断も病院も嫌いで、ある日突然脳出血で倒れた。病気がなかったのではなく、自分の体と全く向き合っていなかったから自覚がなかっただけだった。

正直なところ両親の体たらくな姿を見て私は「こうはなりたくないな...」って。
でも自分もいいお年頃で体のあちこちにガタがきているし、体重も増えたし、あんまり偉そうなことは言えないのが現実。。。

ただ家族で健康状態を共有することは無駄なことじゃないし、いつか役にたつ日がくるかもしれない。家族が集まった時にでも気軽に「最近どう?」って聞いてみてあげて下さい。

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原田マサミ*イラストと終活とあんこ
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