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【トゥールーズ日本語補習校】幼稚園クラスで書き初め!

こんにちは。フランス南西トゥールーズ在住の幼児教育者Marikoです。
私が受け持つ日本語補習校幼稚園クラスでは、今週、新年の書き初めを行いました。

「幼稚園生で毛筆って、ちょっと難しいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、幼稚園クラスでは定期的に授業で「水書き」を行っていることもあり、クラスの多くの子どもたちが、毛筆で線や文字を書くという経験を重ねてきています。

水書きをする際に、「この部分は止めているかな?はねているかな?それともはらっているかな?」と、文字の止めはねはらいについても考えているため、今日も同じようにお題となる文字を捉えることから始めました。(お題は今年の干支、「へび」です!)

水で書く「水書き」。授業で定期的に取り入れています。

硬筆や毛筆でひらがなを書く練習を重ねてきた年中さんや年長さんは、それぞれ個性を光らせながら「へび」とするする筆を走らせます。
まだ文字を認識したり読む練習に時間をかけている低年齢の年々少さんや年少さんは、筆を使い、薄く繊細な和紙に墨汁を載せるという経験を楽しみます。(筆圧の調整が難しい年々少さんは、和紙の中でも丈夫な障子紙を使用しました。その他の学年は半紙を使用しています。)

年中さんや年長さんは、「へび」という作品を仕上げた後も「もっと書きたい!」と自分のお名前を書いたり、絵を描いたり。

年中さんの作品

子どもは、本物の道具に実際に触れることで、「何が本物なのか」を感覚的に学び、その楽しさを見出すことができるようになっていきます。繊細な筆や紙も、事前に手を触れ「大切に扱う必要性」を伝えることで、3歳さんであっても驚くほど丁寧に扱ってくれます。

年々少(3歳)さんクラス

その根底に欠かせないのは、大人が子どもをしっかり信じてあげること。「子どもだからできないだろう」「説明してもわからないだろう」ではなく、信じて委ねてみること。(もちろん発達段階を理解し、準備をしたり課題を投げかけることはマストですが。)子どもの様子を見ながら、その時の興味関心をできるだけ満たしてあげられるような環境を用意してあげること。

集中して筆を走らせる子どもたちの表情に、そんなことの大切さを改めて感じた授業時間でした。


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