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イラン旅行のTips(ビザ、VPN、移動…)(イラン旅行記その⑤)

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 さて、イラン旅行記の最後として、今まで書ききれなかったTipsや所感などを簡単に置いておこうと思う。

イランビザの申請

 世界有数のノービザ通用度を誇る日本のパスポートだが、イランの入国時にはビザが必要である。とはいえ、どこかの大米帝国のように、大使館で面接しないとならないとか、万単位で手数料がかかる――ということはなく、事前のオンライン申請とパスポート等の郵送(オンライン申請後、直接大使館にパスポートを持って行くことも可能)で数千円で簡単に取得できた。やり方などは、ネットに転がっているので、そのへんを参考にすると良いと思われる。実際、自分も↓のペルシアンタグさんの記事と実際の画面を見比べつつ申請した。

※追記
 なお、この、イランビザについては、2023年12月現在、日本人観光客に対するビザの免除措置が行われる予定との情報がある。イランに限らずだが、渡航前には最新のビザ状況等を確認すること。

 参考のために、自分の申請時のスケジュール実績だけ書いておく。

  • 4月1日15時大使館にイランビザオンライン申請送付(申請受付メール有)

  • 4月3日16時 大使館からビザ発給許可番号発行のメールが来る。

  • 同日18時 大使館の指定口座に発行手数料(2,900円)を銀行のATMで振込(振込の証明になるものが必要なためネット振込は不可

  • 4月4日 レターパックでパスポート等の必要書類を大使館宛に送付

  • 4月10日正式なビザがメールで来る。また、同日の消印で、ビザの写しとパスポートが返送される。

 早いのかそうでもないのかは分からないが、自分としてはかなりスムーズに進んだなと感じた。

 なお、アライバルビザという方法もあるらしいが、以前のnoteに書いた通り、日本からの出発時にビザを確認されたため、事前申請を強くオススメする。

【!注意!】イラン入国歴はアメリカに絶対にバレると思った方が良い(体験談)

 さて、実はこのnoteで一番、注意喚起したいのがこの話。イランに入国歴があると、アメリカにノービザで行けない(ESTAでの入国ができない)、というのは、旅行好きの人の間ではそれなりに知られている話である。

 もちろん、ESTAが取れないというだけで、事前にビザを申請して渡航することはできる。ただ、アメリカビザの申請は、大使館面接などの面倒くささに加え、ビザを発行して渡航したらしたで、普通の日本人ならESTAで入国できるところをあえてビザで入国する時点で、入国審査でいらぬ疑惑を呼び起こし、「重点旅客」認定を受け、別室送りになるのではないか、という懸念もある。

 また、イラン当局側も、こうした事情を知ってか知らずか、入出国時にパスポートにハンコを押さないという運用を取っている。つまり、入国時にはパスポート自体にはイランに入国した、という記録は残らない。パスポートにはICチップも付いているが、それは読取専用で、書き込みはできない、とされている。

 そんな事情もあり、イランに行ったとしても、言わなければ、なんならパスポート自体も更新すれば、しれっとESTAで入国できるのではないか?という言説をネットで見かけることがある。実際、どうなのだろうか?

「結論だけ、書く。」

バレたバレたバレたバレたバレた…(ry

 ということで、速攻でバレた。なんとイラン入国翌日の真夜中である。
 なんで、こういうメールが来たかというと、このイラン旅行の約半年前の年末年始にコロナ明け最初の旅行としてアメリカに渡航しており、その際のESTAの有効期限がまだ残っていたから。その残ってたESTAを無効にしたよ!という温かいお知らせ、温馨提示である。なんというか、そんなメールをわざわざ送るなんて、アメリカさんマメだなぁ…。

 ということで、イランの入国歴はバレる。旅行中、通信機器を一切持たず、帰国後もSNSブログその他一切口外せず、墓場まで秘密を持っていく…というのであれば、もしかしたらバレないかもしれないが、そこまでするくらいなら、変に姑息なことを考えず、覚悟を決めた方が良いだろう。

VPNについて

 さて、イラン国内では、中国の金盾のような政府のネット検閲がありTwitterなどに接続が出来ない。そのため、そういったサイトを利用したい時には、スマホ等のインターネット機器にVPNを導入する必要がある。

VPN(Virtual Private Network)は、ネットワーク上でプライベートな通信をするための仕組みです。
例えば、あなたが秘密の手紙を書いて友達に送りたい場合、手紙を直接渡すのではなく、ポストに入れて郵送することで他の人に見られずに送ることができます。VPNも同じようなイメージです。
ネット上で情報をやりとりする際、通信内容が第三者に盗み見られる可能性があります。しかし、VPNを使うことで、通信内容を暗号化し、外部からの盗聴や改ざんを防ぐことができます。
例えば、あなたがカフェでWi-Fiを使ってインターネットに接続しようとしたとき、カフェのWi-Fiは他の人と共有されています。このとき、VPNを使えば、あなたの情報が他の人に見られずに安全に送信されます。
つまり、VPNはインターネット上で安全に情報をやりとりするための仕組みで、情報の秘密を守るためにとても役立つものなのです。

noteの生成AI機能で作成

 ただ、このVPNもどれでも良いというわけではなく、モノによって使えたり使えなかったりする、というのがとても厄介。いくつか、イラン国内で使える!とされているものをインストールしていったが、実際は使えなかったものもあった。
 自分が旅行した2023年5月現在での話にはなるが、その際はHotspot shieldの有料プランならば、かなり安定して使えていた。まぁ有料というか、AppleのAppStoreでの、1週間のお試し期間で旅行が収まったため、実際はタダだったがww

 その他、Windscribeなどもインストールしていったが、残念ながら使えなかった。

 また、SImカードはテヘラン空港のIran cellカウンターで購入することができた。税関通過後、右側にある。ただし、Twitterなどを見てみると、日や時間によっては買えないこともあるらしい。その場合は、市内のショップでどうにかするしかない。

VPNなしで繋がるサイト

 せっかくなので、VPNなしで繋がるサイト等を色々試してみた。なお、あくまで2023年5月の時の話である。

繋がるサイト

  • Google(アプリも)

  • Gmailアプリ

  • ニコニコ大百科

  • Wikipedia

  • 音泉アプリ

  • 駅すぱあとアプリ

  • Bilibiliアプリ

  • TikTokアプリ(ただし使えないことも)

  • misskey

  • Weathernewsアプリ

  • カタール航空アプリ

  • 地球の歩き方 旅の掲示板

  • 楽天ブログ

  • 楽天トラベル

  • forTUNE music

繋がらないサイト

  • Twitterアプリ

  • Facebookアプリ

  • Instagramアプリ

  • 東洋経済オンライン

  • NHK

  • youtubeアプリ

  • noteアプリ

  • Ameblo

  • Abema TV

  • Radiotalkアプリ

  • 読売新聞アプリ

  • 楽天市場

  • forTUNE meetsアプリ

 本来はインスタはVPNなしでイランでも繋がるはずなのだが、この時は何故か繋がらなかった。中国旅行によく行っていた時は、何も考えずに香港simを差しておけば自由を謳歌できる時代を生きていたので、なかなかこのVPN必須の環境は辛いものがあった。

イランの市内移動(ライドシェア)

 アメリカと大変仲がよろしくないイランだが、やはり文明の利器には勝てず、Uberそっくりのライドシェアシステムがある。「Snapp!」というやつだ。Androidの場合はアプリがダウンロードできるようだが、iPhoneに関してはアプリは見当たらない。ただし、ブラウザ版で特に問題なく使うことができる。例のごとく国際クレジットカード決済ができない、という欠点はあるが、それ以外はUberと同じ感覚で使うことができ、大変オススメである。イランの車のナンバープレートは、日本人には馴染みの薄いペルシャ数字で表記されているため戸惑うが、Snapp!の画面には、ナンバープレートの絵がそのまま表示されるため、とても分かりやすく助かる。Snapp!の詳しい使い方はネットに載っているとおりなので、問題ないだろう。
 なお、現金払いになるため、チップとしてある程度は料金を切り上げて渡すのがスマートだろう。ただ、律儀にもしっかりお釣りを返そうとするドライバーも多く、なんだか好感が持てた。

イランは"アブない国"か?

 さて最後に、このへんの話にも触れておきたい。"アブない"というのには、いくつかの意味があると思うけど、政治的な文脈での"アブない"は結局個々人の判断による、としか言いようがない。
 ちなみに、イランは、アメリカイギリスといった国からは、イランは明確に渡航を中止すべき国に指定されている。そこには、多分に政治的な意図も含まれているように見える。
 一方で、日本政府による海外安全情報では、アフガニスタンやイラク等との国境地帯等の一部の地域を除けば、レベル1の「十分注意してください」という注意喚起がなされているに過ぎない。このレベル1の十分注意というのは、例えばインドや、ペルーの全土にも出されているような、ちゃんと気をつけろよ、というレベルだ。また、日本政府自体もイランで行われた国際観光博で、日本観光をアピールするなど、米英などとは、イランとの外交姿勢に関して一線を画している。日本政府の姿勢がそうである以上、そこに従って観光に勤しむことに臆する必要は全くないだろう。

 ちなみに、もう一つの"アブない"――治安の面に関して言えば、これは、(海外である自覚を持ってさえいえば)心配ない。まぁこのへんは、どんなイラン旅行記を見ても全て共通にしているように思える。特に、自分の場合は、今回のイラン前にアメリカ旅行納め(笑)をしたこともあり、欧米あたりとは体感治安が段違いであった。道を歩いているだけで、いきなり腕を掴まれるなんてこともないし、どこかから、マリファナの匂いが漂ってくる…なんてことももちろんない。
 イラン…というかイスファハーンで驚いたことが一つある。それは、ライドシェア(Snapp!)で依頼した車の半数が女性ドライバーだったことだ。
 他のアジア諸国等でもライドシェアは使うが、やはりどこの馬の骨かも分からない人を乗せるということもあってか、男性ドライバーが主で、女性だった覚えは正直ほとんどない。だが、イスファハーンでは、夜でもごく普通に女性ドライバーが配車されてきた。なお、テヘランでは主に地下鉄を使って移動していたため、イスファハーン以外の他都市では、どんな感じなのかは残念ながら分からない。

 ついでに、イラン旅行中、トラブルや危険なことに巻き込まれたことはなかったが、その間に、日本では能登半島で震度6強の地震が起き、アメリカではテキサス州のショッピングモールで8人が死亡する銃乱射事件が起きたことは述べておこうと思う。地球上、どこにいても絶対安全、なんてことはない。
 イランの"アブなさ"に関して言えば、そういった身の危険的なものよりも、結局クレジットカードやらスマホの通信規制やらの文明の利器が使いにくいというめんどくささの方がよっぽど重要なように思える。そういった面でイランが"めんどくさい"国であることは否定しようがない。ただ、もし、このnoteを読んでいるあなたが、世界の半分をこの目で見てみたいと感じるのであれば、万難を排して訪れてみて欲しい。


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