映画「チャタレイ夫人の恋人1993」感想
恋愛系古典を読みたくなり、おすすめを調べると「チャタレイ夫人の恋人」という作品がヒットした。
なんでも当時(1922年作)には卑猥すぎて出版禁止の裁判沙汰にまでなったらしい。
そんなことしたら余計読みたくなるのが人間のサガだろうというツッコミを入れたくなるが。
図書館で早速本を借りてみたところ、めちゃくちゃ分厚くて文字が多い。
他に読みたい本もいっぱいあるのでとりあえず諦めて映画を見ることにした。
映画と原作は違うのかもしれないがとりあえずあらすじ。
あらすじ
チャタレイ夫人は上流階級でお金持ちの夫がいる。しかし新婚生活も束の間、夫は戦争で下半身付随となり帰還。
「セックスはなくても夫婦は仲良くやっていける」と言う夫に初めは賛同するが、まだまだ若い夫人は不能者の夫に嫌気が差してくる。
そんななか、屋敷の使用人である男と会話するようになる。
そして夫人とその男は不倫関係になってしまう。
ネタバレ含む感想
古典が原作ということもあり、期待せずにみた。
オペラのように悲劇で終わるんだろうなと思っていたがハッピーエンドで終わってかなりびっくりした。
不倫物でこんな完璧なハッピーエンドは初めてかもしれないというくらい。
主役の二人が美しく、いいカップルだった。
不細工なカップルがセックスしていてもみていられないが、もっとみたくなるくらいきれいなカップルだった。
最後、夫人は夫を捨て愛人と暮らすために船に乗るシーンで終わったけど、これからが大変だろうなと思った。
一文なしの旦那、上流階級の娘が全く後ろ盾のない環境でうまくやっていけるのか。
お屋敷で密会しているときは何不自由ない生活であり、お互いを求めるだけで楽しかっただろうけど、
これからは子供も生まれ、住む環境も変わる。
やっぱり夫を捨てなければよかった・・・と主人公は後悔しそう。
不倫物だけど、夫が不能者となり性格もだんだんおかしくなっていくところが、不倫を正当化する理由にもなっていてなかなかよかった。
普通の不倫系映画ドラマは何も問題のない相手を裏切ってことに及ぶので叩かれても仕方ないが
きちんと動機のある不倫なのもいいポイント。
あとは「不倫×身分違いの恋」という
燃え上がる要素もりもりの設定もよかった。
内容は昼ドラ。
発売当時はイギリスの階級社会に一石を投じる作品であり下品として疎まれたようだが、終始どきどきさせてくれるいい作品だった。
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