見出し画像

国際規格の功罪① ~罪・認証取得工場のレベルって?~

こんにちは! あたたけ です。

今回は久しぶりに本職?についてのテーマです。
食の安全における『(国際)規格』について、改めて考えてみます。

食品安全の国際規格というものを一言で表すと、『食の安全性確保のための必要十分条件』という感じです。
作られた経緯は、だいたいこんな感じと理解しています。

買う側が会社ごとに個別に行っていた第二者監査の負担・内容の差異をなくし、買う側・売る側双方の業務効率化&安全性のレベル向上

食品業界全体でのムリ・ムダ・ムラをなくす、とも言えるでしょうか。
確かに、工場にお伺いすると、『3日続けて第二者監査です』とかの話も聞き、対応が大変だなぁと申し訳なく思うこともありますのでね。

スライド1

目指すところは素晴らしいものだと思います。
楽に成果を目指す』って、良いコトですからね!

この流れにのって(というか、流れを作った)大手の製造業や小売業では、『規格の認証(または適合証明)』を取引条件にしているところもあり、食品業界内では確実に広がっているのを感じています。

楽するのが大好物のあたたけとしても、『それなりの規格の認証等があれば、その工場には第二者監査に行かなくても良いんでない??』と流れに身をゆだねることを企んでいました。

が、『現時点ではそれはムリ』というのがあたたけの考えです。
ぶっちゃけた話をすると、いわゆる国際規格とか、日本での主流?と言われている規格とかの認証(または適合証明)がある工場でも、あきらかに管理不良があるんですよね。。。。
(当然、とても考えこまれた管理をしていて、非常に勉強になる工場もあります!!)

なぜ、認証を取得していてもイマイチな工場があるのか?

理由は色々とあるのでしょうが、1つは『日本品質とのアンバランス』というものでしょう。
日本の場合、『安全は当たり前!安全に関係ないクレームもダメ!』ということが多いです。
一方、食品安全規格って、その名の通り『安全』に注力しているので、健康被害に繋がらないクレームはあまり重視されていない(極論、無視しても構わない)。。。
この辺りは、やっぱり、日本と外国(≒国際規格)との感覚の違いがあるんだろうなぁと思います。


もう1つ気になっているのが、色んなところから怒られそうですが、審査精度です。
規格の適合性審査は、買う側とも売る側とも利害関係がない第三者(≒審査会社)が行います。
でも、見方を変えると、審査する側と審査を受ける側って、お金をもらう側とお金を払う側でもあるんですよね。
これは本当に利害関係がないと言えるのか、、、、、
当然、審査会社自身も、『適切に審査をしているか』審査されるので大丈夫!って信じていたのですが、『現実(≒工場のレベル)』を見ると、不安になるわけです。
なので、『認証を取得しています!』と言われても、現時点では安心できないんですよね。。。。。

精度というか、制度の問題かもしれませんね。
この辺りを解決するには、『審査費用は買う側が払う』のが良いのかもしれませんが、まぁ、なかなかに難しいでしょう(やっている小売・飲食企業もあるかもしれませんが)。

スライド2

ちなみに、『精度』に関しては、審査員の質というのもあるのかもしれませんが、、、、問題点ばかり上げてもツマラナイのでこの辺りで止めておきます。

なんにしろ、『認証取得で満足』って会社はダメだという話です。
結局のところ、『規格の使い方』が大事だってことですね!

ということで、次回は『食品安全国際規格の良い所』を考えてみましょう。
ではでは。今回はこの辺りで!

いいなと思ったら応援しよう!