8月8日 雨 @真鶴
昨日に続き真鶴に滞在している。
この時期は夏休みというのもあって、どこも宿がいっぱいだった。
湯河原のちょっと山間にあるペンションに泊まることになって、素泊まり6000円。露天風呂もついている10室だけのペンションで、同じ神奈川といえど、ここまで環境が変わると旅をしにきた気分になる。
月に3度、三崎の花暮美容室の菅沼くんが、真鶴で髪を切る。
もうかれこれ5年くらい真鶴に来ては、その日限りのお客さんの髪を切る。
ドクターコトーまでいけないけれど、彼に髪を切って欲しいお客さんがたくさんいて、いつも予約はいっぱいだ。
京都から朝6時に新幹線に乗って髪を切りにきたお客さんが、この日の予約のスタート。
彼女は美容師さんだった。髪を切ったあとに本屋スペースで会話をして、東京に向かっていった。
旅するついでに髪を切る。
それがぼくたちが考えた、新しい美容室のカタチで、美容師自身も今後そうなっていくだろう。
髪切るついでに旅をする、と言ってもいい。
それは本来どちらでもよくて、「美容室」に行くというのが一種の観光地になり、旅のお供になると思うのだ。
本と美容室で話される会話は、まちづくり、ローカルについて、このあと行こうとしているお店のことなど、「まち」についての会話が多い。
電動自転車をお貸しして、荷物を美容室において、まち散策にいくお客さんがなんと多いことか。
美容室は「まちの情報集積所」であり、美容師はまちの案内人にもなる。
ただ髪を切って終わりじゃない、その人の性格や嗜好も美容師はわかっているからこそ、いろいろな提案ができる。
世の中のコンビニの4倍くらいある美容室が、こんな「暮らし観光案内所」みたいなことを積極的に行ったら、ほんの少しだけまちは変わるだろう。
髪を切って、晴れ晴れとした気持ちでまちに繰り出す人たちの顔は、夏の日差しより眩しいのであーる。