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在りし日の2人の指と細雪

細雪ささめゆき…こまかい雪。また、まばらに降る雪。

コトバンクより

昔付き合っていた人に告白された日は雪が降っていた。
お互い別の高校だったので、放課後に地元の公園のベンチで待ち合わせをした。
先に着いていた私は彼がこちらに来るのを見てドキドキしたのを覚えている。

当時の私たちは外の寒さなんて微塵も思わず、雪の中で長い時間過ごした。


互いの髪に少し積もった雪を払ったのが恋人として最初の触れ合いだった。

帰り道に繋いだ彼の手は温かかく、
「冷たいなぁ」
と両手で温めてもらったのも、随分昔のことになってしまった。

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