がんと共に生きる 20 手術前日
今日の気持ちを書いておきたい。
どんな手術でもリスクはあるので、明日、手術後に同じ状態かどうか私にもわからない。
内臓を摘出するということの感覚もわからないから。
明日、お腹を開けて、取りきれないと判断された場合は、お腹を閉じられる可能性もなくは、ない。
取りきれるとなっても、取る範囲が広がる可能性もある。
命、生きることを優先させるということで、他の機能を手放すということでもある。
子どもが産めないことは諦められたし、もう悲しまない。
私の44年の人生、振り返ってみても最高に幸せな人生。
そして人生最高に幸せな気持ちをもらえた日は、2010年7月22日。たぶん、あとにも先にもこの日が私の人生最高の日だ。
最愛の姪が生まれた日。あのときの気持ちは表現しきれない。世の中の全ての愛おしいを集めたような気持ちだった。
2012年9月29日。甥が生まれた時は、妹の体調が妊娠中に優れなかったので、生まれてきたことだけだも奇跡だった。安堵の気持ちに包まれた日でもある。
甥は今では、運動神経抜群で、野球少年になっている。やんちゃでわんぱくだ。お腹の中でがんばって生まれてきた強さがあるね^_^
実子が持てない私にとって今まで以上に姪や甥の存在は大きくなる。存在に支えられている。ありがとう。
エンディングノートにいろいろ書き出すのだけれど、涙が出てきて続きが書けないのよね。死ぬことが怖いのではなく、大切な人がたくさんいる幸せで心が溢れる。
齋藤家に生まれて育てられたことも幸せ。
この弟と妹でよかったし、生まれ変わっても、また同じ家族にしてほしい。
小林家に嫁いでよかった。
生まれ変わっても、また夫と出会いたい。
小林家の嫁でありたい。
できれば生まれ変わるのではなく、生き続けたいので、明日の手術を乗り越えたい。自分の生命力を信じたい。
今はそんな気持ちでいます。
明日の手術の怖さはもちろんあるけれど、根治したあとの人生を思い浮かべながら、乗り越えます。