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今更だけど、アンナチュラルの話をしていいか?の回
アタマちゃんです。
アンナチュラルっていうドラマ、知ってます?石原さとみ主演、米津玄師のLemonのあれです。
私も放送当時から知ったものの、あんまりテレビ観てる時期じゃなくてたまたま観てなかったんだけど。
この前、友だちにおすすめの映画とかドラマ聞いたらタイトルが上がってきたから観てみたら、まあ〜おもしろい。やっぱり話題作っておもしろいんだよな〜!
世間様にとっては今更すぎる、アンナチュラルの感想を書きなぐってみる。
ネタバレありなので、もしまだ観てない方がいたらご注意。
あと、アンナチュラルの話をする、と言いつつ、私の親父の話が半分くらいあって、ほぼ身の上話なのでご注意。
付き纏う死に関する記憶
思い出す親父にまつわる記憶
司法解剖という人の死にまつわるストーリーということもあって、数年前に親父が死んだときのことや親父自身のことを思い出すことが多かった。
親父も司法解剖受けたはずだし。あんまり記憶なくて詳細は覚えてないけど、たしか先生に死因とか話してもらったような気がする。
特に、第8話「遥かなる我が家」は色々重なって泣いてしまった。
8話に出てくる、前科一犯の三郎は出所後、親に勘当されて居場所がなかったんだけど、とあるスナックに居場所を見つけて、スナックで酔うと親の話をしていた、という場面が出てくる。
この三郎が親父に重なるところが一部あって(前科はないよ!)、あの頃の親父に居場所ってあったのかな、まあたぶんなかったよな、あれは私も母も親父も、全員が悪かったよなとか、よそで子どもの私たち(私と妹)の話をすることはあったのかな、私たちのことどう思ってたのかな、と色んな良くない思い出が掘り返された。しんど。
話を戻すと。三郎、せっかく居場所ができたのに、事故で居場所はなくなり、人を助けるために自分も死んで、唯一助けることができたのは連続殺人犯だった。
そんな虚しいことある?って最初は思ったけど、良く考えると犯人が生きてないと罪を償えないから、意味がないことではなかったはず。と自分に言い聞かせた。スカッとはしないよなあ。
ちなみに、へっぽこ探偵・アタマちゃんは連続殺人の犯人を絶対に葬儀屋の木林さんだと思ってたけど、全然ちがったね。ただの仕事できる柔和な人だったね。
遺骨と後悔
また8話の話。
奥さんを亡くしたじいさんが奥さんの骨壺を見て、ちいさくなったな、って言うの、そのまんま親父の火葬後に思ったんだよなあ。わかるなあ。
焼いた後の骨ってこんなに軽いんだとか、そもそも骨ってそんなに残らないんだなとか、骨壺入れるとだいぶコンパクトになっちゃったなって。
クソ親族が「背が高い割に骨が少ない、身体が弱ってたからなんじゃないか」とか言い出したのを火葬屋さんが「いやそんなことないですね」って即否定してくれたのも思い出した。ありがとう火葬屋さん。
じいさんは奥さんとゴミの分別で口ゲンカして、奥さんがちょっと外に出たあとにそのまま亡くなっちゃうから、じいさんは自分に罰が当たったんだって思い続けるんだけど、急に身近な人が亡くなると当然後悔するんだよね。これもわかるなあ。
親父は不健康ではあったけど入院してるとか死にそうっていう状態ではなかった。と、思ってた。死んだって聞いたときは突然に感じた。でも、死ぬ2カ月前に体調が良くないとは聞いてた。けど、まさか死ぬとは思ってなくて。でも、会いに行こうと思えば、行けたのに。コロナが流行り始めた時期だったから、という理由もあるけど、本当は弱ってるであろう親父を見たくなくて、行かなかった。特に会う約束をしてるわけじゃなかったから、まあ、今日じゃなくてもまた行けばいいか、と思ってた。次に行った時には、もう親父は死んで、遺体も運ばれた後だった。
あの時行くべきだったのか、行けば何か変わってたのか、今でも考えることがある。
ちなみに、私はすこぶる親父似なので、親父が死んだ顔を見て、私は死ぬほど複雑だった。
過去と未来、繋ぐ現在
Lemonが名曲すぎない?
歌詞がまんま中堂だもん。ミコトじゃなくて中堂目線なのもおしゃれ。
米津玄師、今でこそ主題歌をやらせたら天下一と言われてるけど、もうこの頃からそうだったんだね!!!みんなは知ってたんだろうけど、私は知らなかったよ。昨日、Spotifyのお気に入りに入れたよ。
前にツイッターで(まだツイッターって呼んでる)、「アンナチュラルは本当に『夢ならばどれだけよかったでしょう』っていうタイミングでLemonが流れる」っていうのツイートを見たことがあるんだけど、本当にそうだった。
うすーくイントロが流れると「くるぞ…くるぞ…」って思って、『夢ならばどれだけよかったでしょう』のタイミングで笑うようになっちゃってた。本当にタイミングが、ドンピシャすぎる。
未来のために今を生きるミコト・過去のために今を生きる中堂
ストーリーの大ボスの連続殺人犯が自白するよう、ミコトが法廷ラップをぶちかます場面。
ミコトが「過去なんてどうでもいい」「あなたを理解する必要がない」「心から同情する」と言うのがすごくいい場面。
ちゃんと、このセリフを言っていい人物が言われるべき人物に向かって言うのがいい。
個人的には、過去なんてどうでもいい、とは思わない。
ミコトも思ってないと思う。本気で思ってたら、過去のために生きてる中堂にも言ってるから。
連続殺人犯も、幼少期の虐待という過去が原因という場面があって、同じようなトラウマが原因の犯罪は実際にある。
この場合、本当に悪いのは誰なのか。思うところがある。
罪を犯した人間に言うのは真っ当だと思うのだけど、そうでない人に言うのは、ご法度だな。
ご遺体の有無で分かれる一貫性
ミコトの母親がなぜ心中したのか、どこかでわかるのかなと思ってたけど、結局わからず仕舞いだった。期待というか、どんな理由だったか気になっていただけに、ちょっと残念。でも、それもまた良し。
「ご遺体があればなあ」「なんで焼いちゃったかなあ」「ご遺族の許可が必要」というよく出てくるセリフの通り、遺体がないと何もわからない、ということが一貫されている。
既に遺体がないミコトの母は、何を思い行動したのか、絶対にわからない、という強い一貫性を感じた。
下手なドラマだと、なんやかんやミコト母はこんな思いで死んだ、ミコトにこんな思いを託した、それを知ったミコトは…ってやっちゃいがち。(悪口)
今回は、わからなくても納得、のパターン。
邦画だけど観ようか迷っちゃうな〜
「アンナチュラル」「MIU404」と同じ世界線上で物語が展開する…らしい、「ベストマイル」。
邦画は映画館で観る必要なくね?派なんだけど、シェアード・ユニバース作品とか言われると、伏線回収系・あれとこれが繋がる系が大好物な私は大変に迷うんだ…。MIUも普通におもしろかったしなー。どうしよっかなー。迷っちゃうなー。