神も仏も政治もレシピも信じられない

ニュースで能登の河川の氾濫と土砂崩れの映像を見た。
浸水する仮設住宅、避難する人、雨の合間に泥だらけの家の片づけをする人。
自然に対して抗うすべもない人々の暮らしを伝えたあと、自民党と立憲民主党の総裁選・代表戦の候補者の「今日の動き」みたいなものが報じられる。

神も仏もないよなぁ。
だから私は信仰を持てないんだと、あらためて思う。
そして、全部が全部というわけではないけれど、政治も信用できないよなぁと。

次の総理大臣に一番近そうな人は、年金改悪も目論んでいて、この先の暮らし向きが良くなりそうな希望が1ミリも持てない。
受給年齢の選択肢に80歳開始を入れたとして、これを選ぶ人っているのかなぁ。
よほどのことがないと、65歳時点で残りの余命はわからない。
人によっては、受給開始前に亡くなってしまうし、生きていたとしてもそれほど期間は長くない。
仮に125%増しになったとしても、それまでに病気になったり体が不自由になったり、看てくれる家族に先に逝かれてしまったりしたら、受給までの人生をどうやって暮らしていけばいいのだろう。

そういう国民の不安を想像できないのは、自分が富んでいるからなのか。
ボンボンだからなのか。
そういう候補者を支持する人もまたそうなのか。
まあ、次の総選挙の看板用のワンポイント起用なのかもしれないが、それでもこれからこの国で高齢者になっていく人にとっては迷惑千万だと思う。
年寄りには引退してほしいが、かといってただ若ければいいというものではない。

私は65歳受給開始にしているけれど、申請直後に60歳からにすれば良かったと後悔した。
何がいいのかは、個々の仕事やお金の状況によって異なるけれども、いまの若者が受給する頃は、60歳や65歳開始は選択肢から外されている気がする。
私は政治を信用していないので、総額が減っても、早く受け取っておかないと取りっぱぐれる不安を感じてしまう。
私だけかも。

現首相は、訪米に出発。
日米首脳会談は、互いに「もう辞める」人同士だと思うと、なんだかなぁ。
ウクライナに変な軍事的支援を約束しないでほしいと願う。

ようやくお米が手に入ったので、先日までの節米から解放されている。
それで、お昼にかやくごはんを炊いた。

新婚のころ、夫の従妹たち（小学生）が遊びにやってきて、私のかやくご飯を見て「わぁ、混ぜごはんだー」と叫んだ。
好物だったらしいのは良かったが、「ママのもおいしいよ、混ぜごはん」と何度も言われたことに、私は「混ぜごはんじゃないよ、炊き込みご飯！」と
心の中で言い返した。
大人げない。

でも、市販の具を買ってきて、ごはんに混ぜただけのものとは手間も味も全然違うのだ。
と、思う。
私は、市販のものどころか、よそさまのそういうものを食べたことがないので、正直わからない。

まあ、言葉の問題である。
私は炊き込んであるのが当たり前なので「かやくごはん」と言うが、ならば「炊き込みご飯」というのが適正なのかもしれない。

炊飯器のメニューブックには、炊き込みご飯もあって、なんと研いだお米に生の具材と調味料を入れてスイッチを押すだけとなっている。
前の代の炊飯器もそうだったのでいまさら驚かないが、最初見たときは「ありえない！」と思った。
だって、だって、それだと味がわからないじゃん。
具材から出るだしと調味料が混ざって、ご飯にしみる味が出来上がるわけでしょ。
その味見の過程がない。。
私は、神と仏と政治だけでなく、レシピに書かれた調味料の分量も信じられないのかもしれない。

母のかやくごはんには、シイタケが入っていたけれど、私は入れない。
タケノコじゃなくてレンコンを入れる。
こんにゃくは、スプーンで小さくちぎる。
作る側としてはこれがとてつもなく面倒くさいのだが、食べる側にしたらなくてはならない。
そして油揚げと鶏肉こま切れ。
にんじんを切る気力はもはやない。
しっかり煮て、冷まして、お米を煮汁で炊く。
炊き上がったら混ぜる。
底のほうにわずかにできたおこげは貴重なごちそう。
お昼に炊いて夕食まで保温すると、乾燥具合が一番良い。

以前、うちのかやくごはんの写真を載せたら、「卵と海苔がかかっているのは初めて見た」というコメントをいただいた。
そういえば、母のはかかっていなかった。
もしかしたら、雛祭りに食べるという「ちらし寿司」に憧れているのかもしれない。
私は雛人形も持ったことがないし、雛祭りもやったことがないので。

今日は、奮発して「カニ」ものせてみた。
かまぼこじゃなくて、本物なのは、自分への誕生日プレゼントのお取り寄せ。

北陸の雨は、いったん小止みになったらしいが、これからまだ降るという。
大雨特別警報はまだ発令中。
どうかみんなご無事で。
「命に別条がない」というニュースの表現は、私は好きじゃない。

明日は関東も雨の予報。
昼頃には風が11メートルになるというので、早々に物干し竿を下ろし、サンダルを撤収した。