明日ノしん太|毎日更新

アスノシンタ。憂鬱なすっぽん。エッセイ。

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最近の記事

【エッセイ】大人になればなるほど友人は減っていく

僕は友人が少ない。 とは言っても、学生時代にボッチだったとかそういうわけではない。 なんなら分け隔てなく喋れる側だったと自認している程度には、高校時代まではいろんな人と話していたように思う。 ただ、この先も付き合いたいと思う人以外、こちらから連絡を取ることはない。 SNSなどもリアルの繋がりは最小限にする。 気にならない人の事は問答無用で切ってしまう。 だからいつでも連絡が取れるという友人はかなり少ない。 顔が広いというのも魅力的だとは思うが、どれだけ信頼できる友人と呼べ

    • 【エッセイ】確かに友達だったのだから

      懐かしアニメについて語る機会があった。 クラナドやアイドルマスター、あの花、マクロス、攻殻機動隊、らき☆すたなど10年、20年前のアニメたちの話だ。 そう。 たしか「萌えキャラ」という単語について、「もう萌えキャラという概念は存在しない」という話から派生していったのだった。 かつてオタク向けの作品の可愛い女の子を「萌えキャラ」と表現(あるいは揶揄)していた。 しかし、いつの間にかアニメなどが一般的になるにつれて、「萌えキャラ」という言葉は失われていったのだ。 市民権を得ると

      • 【エッセイ】理想の大人まではるか遠い道のり

        「大人」って何だろう。 そう聞かれたら「社会性という皮で上手く仮装した子ども」という表現をよく使うが、正直なところよくわかっていない。 法律的に「大人」になってからわからなくなった。 だからここで一度考察してみたいと思う。 まだ子どもの頃の方が「大人」というものがなんだかわかっていたような気さえしてくる。 いや、それは正しくないと思う。 子どもの頃に考えていた「大人」は、「理想の大人」だった。 強くて、正しくて、毅然としていて。 それに照らし合わせたら、僕はぜんぜん「大人

        • 【エッセイ】それでも、たぶん、後悔するだろう

          人は唐突にいなくなってしまうもの。 ある日親が転勤するからバイバイだよと告げられたり。 ある日急に不登校になってそれ以降会えなくなってしまったり。 夏休み明けに学校に行ったら転校してしまっていたり。 まだまだ元気だと思っていた人があっという間に亡くなってしまったり。 不意に置いて行かれた時、どうしても後悔してしまう。 もっと優しくしてあげればよかった、と。 多くの別れには後悔がつきものだった。 だから、いまできるだけ近くの人には優しくありたいと思い、できるだけ穏やかな日

        【エッセイ】大人になればなるほど友人は減っていく

          【エッセイ】それが僕の死生観

          なんてポエム風?なことを今日も呟く明日ノだった。 というわけで、僕は病気になってから「別れ」や「死」についてよく考えるようになったが、それが以前と比較してちょっと変わった。 「誰かのために命を使って死にたい」 「大切な人に囲まれて死にたい」 「●●を悲しませるために死にたい」 「大切なものを失う前に死にたい」 「無駄に死にたくない」 以前はこんな感じで自己中心的な今ある幸せを失うことの恐怖から逃げるための死だったり、自己犠牲の精神があるヒーロー的な理想の死ばかりを考えて

          【エッセイ】それが僕の死生観

          【エッセイ】決して自慢できるような人生じゃない

          みたいなポエム的なのをたまに書きたくなる明日ノです。 今日は体調が悪いので、短めの文章で。 ポエムみたいなものを書いた事は、だれしも1度はあるのではないだろうか。 それをポエムとは自覚していなかったとしても、自分の気持ちを短い言葉でまとめたこと、あるのではないだろうか。 僕はある。 なんなら昔、SNSで発信したこともある。 イラストと文章をあわせて書いたこともある。 今思い返すと顔から火が吹き出そうである。 が、決して消したい過去ではない。 そういう小さな経験ひとつひ

          【エッセイ】決して自慢できるような人生じゃない

          【エッセイ】日本男子バスケの躍進(オーストラリア強化試合)

          ついさきほど、男子バスケットボールチームがオーストラリアチームと試合が終了した。 結果は引き分け。 引き分けってどういうこと?という人もいるかもしれないが、お互いの強化が目的の「強化試合」であり勝敗が必要なものではないから延長戦がなかっただけだ。 内容はというと、とても素晴らしい試合だった。 バスケ経験者だからわかるのか、ひとつひとつのプレーの凄さを実感する。 未経験者の人も、すごさは伝わっているのだろうか。 思わず見とれてしまうようなプレーの数々。 昨日はどうやら1点差負

          【エッセイ】日本男子バスケの躍進(オーストラリア強化試合)

          【エッセイ】早死にしたから評価されているだけ

          「早死にしたから評価されているだけ」 とある本の感想に書いてあった。 果たしてそうだろうかと考えて、僕はその作品を桜に例えたくなった。 桜は美しい。 なぜそう感じるのか。 美しいうちに散り始めるからなのではないか。 まだ若く艷やかなうちに惜しまれながら華麗に、そして儚く舞うから特に美しく感じるのかもしれない。 では人も若く艶やかなうちに消えたら美しいのだろうか……。 僕はその本を買ってから読み終えるまでにかなりの時間がかかった。 まず、買ってから1年以上放置していて、そろそ

          【エッセイ】早死にしたから評価されているだけ

          【エッセイ】許せない人間は消す

          あなたには許せない人間はいるだろうか。 どんなことでもいい。 些細な理由でもいい。 許したくない人間、嫌いな人間はいるだろうか。 僕にはいる。 正確にいうならば「僕にはいた」だが。 そう書くとまるで許したかのような感じになるが、別に許したわけではない。 かんたんな話で、自分の中でそいつはもう死んだことにしただけだ。 死んだヤツのことをいつまでも恨んでいたってなんの意味もない。 いくら憎んでも何も生まない。 だから、もし許せないことをを思い出したときは「でもあいつもう死ん

          【エッセイ】許せない人間は消す

          【エッセイ】幸せを願う事

          誰かの幸せを願うということはとても難しい。 それが大切に思っている人であればあるほどならなおさら難しい。 ちょっと遠くから「幸せになってくれたらいいな」くらいの人だったらそこまで難しくはないのかもしれない。 でもそれが最愛の人となると途端に難しくなる。 僕は自分自身にまったく自信を持っていない。 うつ病で実家暮らしで定職なしの35歳男。 おまけに最近は肥満化が進み、白髪の本数も増えてきた。 収入は自分でやれる範囲で手にしている、確定申告で全額還付されるようなわずかなお金だけ

          【エッセイ】幸せを願う事

          【エッセイ】うつ病患者が物語で感動できない理由

          うつ病になってからどんな物語を見ても心があまり動かない。 映画や漫画、小説を見てもそこまで感動をすることがなくなってしまった。 楽しくないわけじゃないが、感情移入が全くできないのだ。 元々僕は好きな作品は何回見ても楽しめるし、泣ける作品は何回見ても泣けるタイプだった。 映画なら「ミスト」で何度でも泣けたし、「最強のふたり」ではゲラゲラと笑った。 小説なら「楢山節考」で胸を苦しくし、「虐殺器官」では何度も感動できた。 漫画なら「スラムダンク」で心をアツくしたし、「鋼の錬金術

          【エッセイ】うつ病患者が物語で感動できない理由

          【エッセイ】うつ病の気力ゼロ問題

          うつ病の困った性質に「気力が湧かない」というものがる。 MAXで絶不調な時は無気力すぎて、やらなければいけないことだけではなく、映画を見たり漫画を読んだり音楽を聞いたりと言った趣味さえできない。(正確には趣味が先にできなくなる) けだるさが常に頭を支配しており、健常なときのように「やる気でないな~……。よっしゃ!一発気合を入れて取り組むぞ!セイッ!」みたいなノリでは突破できない最難関の壁とも言っていいかもしれない。 そのせいで自分自身を「サボってる駄目な人間」だと思ってい

          【エッセイ】うつ病の気力ゼロ問題

          【エッセイ】自分の名前をググる

          自分の名前をググったことはあるだろうか。 僕は定期的というわけではないが、ふと思いつくとつい自分の名前をググってしまう。 別に著名な人間でもないし、実績を残したこともなく、本名でSNSは登録していないため、出てくる情報はほとんどない。 おおよそ出てくるのは大学時代に書いた共同論文(ほぼ何もしていない)の表彰くらいだった。 会社員時代は会社のHPの社員紹介で出てきていたのだが、退職してすぐに消えた。 そりゃ残しておいたら問題なわけで消すのが当たり前なのだが、なんとなく社会から

          【エッセイ】自分の名前をググる

          【エッセイ】祭りのあとの静けさ

          先日、久しぶりに地元のお祭りに行ってきた。 コロナ禍による制限が解除され、かつての賑わいを取り戻した祭り。 ただよう屋台の食べ物の香りでお腹がすいてくる。 アオハルを感じさせるような男女の高校生のやり取り。 小さな子どもを連れた親子の穏やかな表情。 何を食べたわけでもなかったが、祭り会場の雰囲気を感じ、空気を数だけで楽しくなってくる。 人ごみで満足に歩くことも難しいほど盛況だったが、そんな不便さも含めて祭りなんだという事を実感していた。 久しぶりのお祭りは純粋に楽しめた。

          【エッセイ】祭りのあとの静けさ

          【エッセイ】ルーティンと神の話

          僕は一人でカラオケに行くと、必ず終盤に歌う曲がある。 バンプオブチキンの「ロストマン」という曲だ。 とは言っても、この曲が十八番(おはこ)というわけではなく、なんなら終盤のため声が出なく音程がガタガタであることも少なくない。 では、なぜそれでも歌うのかというと、好きな曲だという事以外の理由は思い浮かばない。 いわゆるルーティンのようものなのだと思う。 ルーティンと言えば、他にバスケのフリースローを打つ前にも行う。 必ず2回ボールをついて、1回手の中でボールを回してからシュ

          【エッセイ】ルーティンと神の話

          【エッセイ】裏切りと心の傷

          人に裏切られた経験はあるだろうか。 大小さまざまだろうが、きっと何かしらあるだろう。 月並みだが、僕は恋人に裏切られたことがある。 浮気をされてしまったのだ。 裏切られた経験とはなかなかに深い傷を心に作るものだと、そこで初めて知った。 あの時のことを少しだけ語りたいと思う。 あれは就活の最終面接前日のこと。 夜の23時くらいに当時の彼女(以降元カノ)から電話がかかってきた。 あまり元カノから電話がかかってくることはなく、珍しいなあ、なんて考えながら呑気に電話に出ていた。

          【エッセイ】裏切りと心の傷