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オランダのおばあちゃんに学ぶ、写真の残し方 オランダバナシ#28

こんにちは、オランダのアスナです。
文章を書くことと人間観察が
すごく好きなので、
#オランダバナシ で生活の一コマを
書いてみることにしました。    
いつまで続くか分からないけど、
読んでもらえたら嬉しいです。

とりあえず撮りまくる

アジア人はどうやら
オランダ人に比べて
写真を撮ることがとても好きなようだ。

なんでだろう?

「かわいい」とか「綺麗」とか
「やばい」とか
心に刺さったものを誰かとシェアしたいって
気持ちが大きいからかな?

「ザーセスカンスに
(オランダの風車が並ぶ有名観光地)に
行くとさ〜アジア人がみんなカメラを持って
ずっと写真を撮ってるのがおかしくてさ〜っ」
って、
オランダ人から見た
「写真を何かと撮りまくるアジア人」への
コメントはもう何度も聞いた。

その度に私は
「私たちは幸せも悲しみもみんなと
共有するのが好きなの!だから、
写真を撮ってみんなに共有したくなっちゃうの」
というコメントを即座に返している。笑

↑なるほど、そうか!と
すんごい納得してもらえます。

真相は謎だけど。


写真を撮りまくることの他に
日本人のお土産文化にも
びっくりするオランダ人も多い。


これも、旅先でのひとときを
誰かと共有したいとか、お裾分けしたいとか
そういう自分の周りの誰かへの心遣いが
お土産に込められているんじゃないかって
思うけど、
お土産を買うオランダ人は
どうやらあまりいないようで、
そもそも、お土産屋さんというものも
オランダや隣国には日本ほどないし、
何かを誰かとどれほど共有するか、
しないかって部分の違いは
個人主義のヨーロッパと
集団主義のアジアの違いかぁ〜?
なんて考えたりもする。

てんこもりな無駄写真


私も写真を撮りまくるアジア人の1人だ。
だって、撮るの楽しいじゃんね?
可愛いもの、収めたいよね?

しかし、

いつでもどこでもスマホがあれば
枚数制限もなく写真が撮れちゃうから
たまに、スマホ内を整理していると
かなりどうでもいい写真で
埋め尽くされていることに気づく。

スマホがいつ水没しても
バグって動かなかくなってもいいように、
3ヶ月に1回くらいは
パソコンに写真を移行して整理をしているが、
移行する前にスマホ内のアルバムを見ると、
無駄な写真の多さに
自分で自分に呆れることがよくある。

そんな無駄写真の
コレクションを本気で辞めたいって気持ちに
拍車をかけたのが、
おばあちゃんのアルバムを見たことだ。

ここぞというときにだけ

オランダ人彼の父方、母方両方の祖父母が
ワクチンを打ち終わり、
久々に会いにいくことになった。

前から思っていたけど、
久しぶりに会うと
おばあちゃんが必ずといっていいほど
とある行動を起こしてくれる。

部屋の箪笥の奥底から分厚くて何冊にもわたる
アルバムを運んで来てくれるのだ。

アルバムを大切に奥の部屋から
みんなが集まるリビングへ抱きかかえて来て、
そっとテーブルの上に置く。

自然とみんながそれぞれアルバムを手に取り、「これはいつ?」「これはだれ?」なんて
会話が飛び交いだすのだ。

アルバムって素晴らしいよねって
改めて感じる瞬間。

大して後から見返すわけでもない、
なんとなく撮影した無駄写真だらけの
私のスマホのアルバムとは価値が違う。

何十年も前から存在している写真だから
価値があるという意味じゃなくて、
「とびっきりの一枚」をしっかり狙って
撮っているところに
撮影者のレンズ越しに
家族を見つめる愛を感じるから
価値がある写真に感じるのだ。


おばあちゃんのアルバムには
結婚式やパーティー、ピクニックや旅行、
日常の様子など、
ひとテーマにつき写真は10枚〜15枚と
それほど多くないけど、どれを見ても、
適当に撮った写真がなくて、
カメラを持っていた人が
本当に記憶として写真に残こしたかった
一瞬だったんだなって感じる画ばかりだ。

1ページずつゆっくりと
アルバムに目を通していきながら
ほっこりとした気持ちになり、
やっぱりアルバムっていいなって思ったし、
枚数制限があるカメラって
一枚一枚を無駄にしないから
その分、ぬくもりのかる写真が
撮れるんだなぁなんて思ったのでした。


好きとそうでもないの区別


スマホって容量が大きいから
なんぼでも動画も写真も撮れるけど、
ずっとこれから先残していきたいような写真や
消えたら困るような写真って
何枚、いまスマホの中にありますか?

とりあえずパシャパシャ撮っちゃうと、
本当に大事なものとそうでないものが、
ごちゃ混ぜになって存在しちゃって
結果的にどちらも存在していないようなものに
なっていくような気がする。

とっておきの一瞬を見極めて
ちゃんとシャッターボタンを押してきた
おばあちゃんたちを見習いたい。
とっておきの一枚には
撮影者の想いやその日のストーリーが
たくさん刻み込まれているから
すごく深みのある思い出の宝だ。

スマホもカメラも
容量があるだけ使いまくる必要はない。

余白と余裕をスマホにもカメラにも
そして、心にも残しておきたい。


それでは、最後までお読みいただき
ありがとうございました。
❤️くださるととっても嬉しいです‼️


これからもお楽しみに。

Doei!

Instagram @hinokiasunaro


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