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【連載】難病SLE患者が大腸憩室炎をこじらせた闘病記(12)救急隊員と感謝状

前回の連載【第11回】の終わりで「麻酔科医からのお願い」がなんだったのか?一度退室した麻酔科医は、救急隊員と一緒に再度わたしの病室を訪れました。

麻酔科医のお願いは、全身麻酔をする時に、気管に人工呼吸のための管を入れる「気管挿管(きかんそうかん)」を、普通は、麻酔科医がするのですが、
「救急救命士の練習に協力してほしい」ということだったのです。

事故などの緊急時に、気道確保が必要な傷病者がいた場合、病院に到着するまでに現場に到着した救急救命士が、気管挿管などで気道確保することができれば、救命率を上げられる場合がある、ということで

その必要性を受けて
救急救命士の中で、いっぱい研修を受け、認定された人だけが

「気管挿管認定救急救命士」として傷病者に必要に応じて気管挿管ができるようになるようです。

こちら宮城県のホームページにも詳しく書かれていました
(ちなみに私は静岡県です)>https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/syoubou/tr-soukan.html

それで、その救急救命士の方が、認定救急救命士になるには、

・病院で全身麻酔で手術する患者さんで実習を行う必要があるようで

その実習に協力してほしいというお願いだったのです。

「断っても、患者には不利益になることはない」と説明を受けましたが、

私自身、何度も救急車のお世話になっているし、
救急医療に助けてもらった命なので
次の患者さんの助けにつながる事ならば、ありがたく協力したいと思い、
すぐOK(*^O^*)bの返事をしました。

そんなこんなで
救急救命士のカッコいい”おにいさん”(私より年下だけど(^^;))が挨拶に来てくれたのでした。

細かい文字でいろいろ書かれた書類を見せながら

・麻酔科医の指導のもと、救急救命士が気管挿管をすること
・十分な講習を受けて、試験に合格した救急救命士だから心配はいらないこと
・患者さんが麻酔で寝てる間のことだから、気にしないでいい!?っぽいこと

など

麻酔科医の先生が説明してくれました。

私もサインをしました。

救急救命士のおにいさんは、「ご協力ありがとうございます」的な、挨拶をしてくれたぐらいで
特に話はなく、帰られました。

麻酔科医からのお願いはそんな話だったのです。

それで、次の日は朝から手術だったのですが、

前回の連載【第11回】に、手術室に向かうところまで書いてたので、

その続きを書こうか!とも思うのですが

手術室に入った時は、同じ姿をした人が手術室にいっぱいいるので、この救急救命士さんがどの人なのか、私にはわかりませんでした。

ということで、

ちょっとだけ話をワープさせて

術後、2日目の話につなげます。

手術の翌日(術後2日目)に、

先日、術前説明をしにきてくれた
麻酔科の先生が、痛み止めの確認もかねて、またやってきてくれました。
「痛くないか?痛み止めは効いてるか?」など、様子を見に来てくれたんですね。

今回の痛み止めは、2種類に増えて ↓こちらの写真のような薬

字が読みにくいけど、たぶん「フェンタニル7ml,アナペイン200ml」と書かれているように思います。


背骨のところに入れられた硬膜外麻酔のチューブから、

写真のようなボトルにつながり

持続的に薬がチューブから背骨の針に入っています。
そして、麻酔科医が来た時に、おとといの救急救命士さんもまた顔を見せてくれました。

ご丁寧に挨拶してくれて、

救急救命士>「ご協力ありがとうございます」

と。

そして、

ジャジャン

こんな感謝状をいただきました!

私>「はい!キャー感謝状なんてはじめて!私、寝てただけなのに、ありがとうございます♪」

ちょっとテンション上がりました!

テンション上がりついでに、
救急隊の人と話をする機会は
私には珍しいので、

せっかくだから

「質問いいですか?」と、思い切って切り出しました。

手術や気管挿管のことじゃないけど、以前から、気になっていたことがあったんです。

私>「急病とかで、家から救急車をお願いしたときに、

もしも、動けなくて家のカギがかかったままだったらどうなるんですか?

私、前々から不安だったんです。

痛くて動けない時とかに、携帯電話から119番できたとしても、

自分が玄関まで行けなかったら
救急車が来てくれても、救急隊が家には入れないやん。どうなるん?って。

救急救命士>「ドアやカギを壊して入ります。

でも、それには警察の立ち会いがいるので、ドアが開かない事が確認されたら

警察を呼んで、立ち会いの下、バールでこじ開けたり近くの窓を割ったりして入ります。

ドアなどが壊れてしまうんですが、人命第一ですから、致し方ない」

私>「あぁ。。。やっぱりそうですか・・・。

でも警察来るの待ってたら、時間かかりますね。早く病院行かないといけない状態なのに・・・」

救急救命士>「そうなんですよ。だから、救急車呼んだら、どうにか玄関のカギだけは開けておいてください」

って感じでした。

たまに、実際にそんな事態になることがあるそうです。

私の長年の疑問が解消しましたが、

力業で、ドアがこじ開けられるとは・・・

ドアのこじ開けが間に合って、救急車で運ばれたとしても

ドアが壊れたままで入院になったらめっちゃ不用心になるし・・・

これは救急車呼ぶ時は、

意地でも玄関のカギを開けてから倒れるようにせねばならん;と、肝に銘じたのでした。

皆さんも「救急車呼んだら、玄関のカギを開ける」のを忘れずに!!!

それから雑談をちょっとして、救急救命士の方は帰られました。

術後2日目は、そんな出来事がありました。

手術当日を飛ばしてしまったので、

次回は、手術当日のことを書きたいと思います!


私の経験や心境をお伝えすることで、大腸憩室炎や人工肛門について
不安を持たれている方、患者さんやご家族のみなさんに
何かのお役に立てましたら幸いです。

<前回はこちら

連載の第一回はこちら


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