ミジンコの屋内飼育方法【まずはミジンコの種類から知ろう!】
めだかの生餌として、近年注目されているミジンコ
意外とミジンコ飼育本って少ないんですよね。
そのミジンコについて、簡単に解説したいと思います。
屋内飼育方法を動画をまとめた動画も作っているので、そちらもご覧ください。あくまで飼育方法の1つとして見ていただけると幸いです。
今回は【wikipedia】の情報を元に解説しますので、ご了承ください。画像等引用については最後にまとめて記載します。
ミジンコとタマミジンコ
ミジンコといえば、小学校の理科の観察で見たことあるなって方が多いと思います。
小学校理科第6学年の『内容B「生命・地球」(3)生物と環境(イ),顕微鏡などを使って、水中の小さな生物を観察することにより、魚が水中にいる小さな生物を食べて生きていることに触れるようにする。』p.88 と書かれています。
【理科編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 (mext.go.jp)
しかし、ミジンコと言っても様々な種類のミジンコがいます。
メダカの餌として主に使われるミジンコは、ミジンコか、オオミジンコ、もしくはタマミジンコです。
ミジンコ Daphnia pulex
まずミジンコについて簡単に解説すると、ミジンコ目のうち、ミジンコ科ミジンコ属の1種 Daphnia pulex がいます。
中型種で体長1.5-3.5mm、大型では5.0mmにもなります。日本で全土に分布しており、浅い池沼に生息などに生息しています。
ミジンコ Daphnia pulexは自分と同じクローンしか産まない単為生殖期と、交配して子孫を残す有性生殖期があります。生殖については後日別の記事で書きます。
ミジンコ Daphnia pulex は化学物質に対して感受性が高いため、「OECD(経済協力開発機構)化学品テストガイドライン」などで定められている生物試験や生態毒性試験などの実験生物として用いられることが多いです。
遺伝的研究などでは、同属の別種であるオオミジンコ D.magna が使われることもあり、ネット上でミジンコといった場合、ミジンコ Daphnia pulexとオオミジンコ D.magnaを混同しがちなので注意が必要です。
オオミジンコ D.magna
次にオオミジンコ D.magnaについて簡単に解説します。
体長1.0~5.0mmでメスが大きく、オスは一般的にメスよりも小さく赤みが強い傾向があります。
日本国内には生息していないと言われていますが、琵琶湖などでの生息が確認されており、持ち込まれたものではないかと言われていますが、詳細は不明です。
滋賀県で、オオミジンコは指定外来種です。
飼育する場合は届け出が必要です。注意しましょう。
主に北米や中国で生息が確認されています。
オオミジンコ D.magnaもミジンコ Daphnia pulexと同じように自分と同じクローンしか産まない単為生殖期と、交配して子孫を残す有性生殖期があります。
またミジンコ Daphnia pulexと同じように「OECD(経済協力開発機構)化学品テストガイドライン」生物試験や生態毒性試験などの実験生物として用いられることが多いです。
しかし、日本では改正化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(H16.4.1)の試行から「化学品テストガイドライン」等の試験項目でオオミジンコ D.magnaが使われるようになったため、ミジンコ Daphnia pulexとの混同に注意が必要です。
化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 - Wikipedia
タマミジンコ Moina
ミジンコ科によく似ており、昔はミジンコ科に含まれていたそうです。
近年では、ミジンコ科とは別種のタマミジンコ科として扱われています。
体長は1.0㎜ほどの小型のミジンコです。そのため、メダカの餌として、特にメダカの稚魚の生餌として重宝されています。
タマミジンコ科には、タマミジンコ属 Moina と、タマミジンコモドキ属Moinodaphniaの2属が含まれています。見分け方は長くなるので割愛します。
ミジンコとタマミジンコの大きな違いは、繁殖についてです。後日別記事にて解説しますが、ミジンコは繁殖行動が環境に大きく依存します。
しかしタマミジンコは、環境に依存しません。
そのため、単為生殖をする場合もあれば、有性生殖をする場合もあります。そのため、様々な季節で耐久卵を確認することができるそうです。
メダカの餌でミジンコを考えているなら
成魚の場合なら、今回紹介したミジンコならどれでも大丈夫です。
実際に金魚の生産業者などで使用されているそうです。
稚魚や針子に使うなら、タマミジンコがおすすめです。
サイズが1㎜と小さいため、稚魚でも追いかけて食べることができます。また、生まれたばかりのタマミジンコは1㎜よりも小さいので、針子でも食べられる大きさです。
針子の餌にタマミジンコを使う場合の注意点
針子をグリーンウォーターで飼育している場合、注意が必要です。
タマミジンコはグリーンウォーター内にいる植物プランクトンを食べるため、グリーンウォーターの維持ができなくなる可能性があります。
グリーンウォーターを維持しながらタマミジンコをエサとして使う場合は、入れすぎに注意してください。
以下引用参考文献
ミジンコ - Wikipedia
オオミジンコ - Wikipedia
タマミジンコ科 - Wikipedia
ミジンコの生態、大きさや飼育から繁殖まで | 球磨メダカ牧場 (loki-life.com)