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カナダ ワーホリと永住権の現状(2024年4月現在)

最近お友達になれた日本人の方がまた一人、帰国してしまう。これで何人目だろう。

ワーホリビザでカナダに来る方は、コロナ禍が落ち着いて以来増えている。が、今春の失業率は6%と、観光シーズンを前にしては少し厳しい。

準ネイティブ並みに英語ができたり、スキルをトランスファーできる仕事を日本でもしていた人は別として、たいていの人は日本食レストランでサーバーとして雇ってもらったり、カフェでバリスタとして働くケースが多いと聞く。しかし言わずもがなの世界規模でのこの物価&家賃高騰の中で外食やカフェ控え、チップの出し渋りがかなり進んでしまった今では、収入が昨年ニュースで騒がれていた「出稼ぎ」レベルにまで到達しづらくなっている。そして接客業への向き不向き、はたまたそこからどう将来のキャリアに繋げるのか、という不安要因から、ワーホリを早めに切り上げてでも、日本に本帰国して再就職を目指す人もいるのは容易に理解できる。

つい数年前まで、カナダは永住権を取りやすい国として有名だった。カフェ店員さんやカフェのキッチンスタッフでも、労働力が足りない国だからこそ永住権は出やすかった。けれど、今はもう違う。移民から人気の、気候も涼しく自然の美しい国、南の隣国と比べても治安は良さそうで、難民も多く受け入れている国。人気が集中した今では、高校卒業後かれこれ北米に10年住んでいる私でも、まだ永住権に申請させてすらもらえない。(労働者としての「点数」が高い人順に、移民局から永住権への申請を招待されるシステムになっている。合理的かつ痛いほどシビアだ。)まじでこれどうなってんの、と海に向かって叫びたいところだ。

今の私のPGWP(雇用主を限定しない就労許可証)が切れるため、とうとうアメリカからカナダに入る国境でワーホリビザに切り替えてカナダに再入国して凌ぐということになりそうだ。その後カナダでパスポートの更新をして、現在の雇用主から、雇用主限定の就労許可証を出してもらう手筈で策を練っている。駐在と違い、一人で海外在住をしていると、プライベートの時間を割いてこういった行政的な手筈を考えなければならないことも多い。その分しっかりする、という利点はあるかもしれないが。

パスポートの旅券番号も有効期限も、就労許可証の期限の切れる日も、私たち滞在者たちはもうとっくに暗記してしまっているし、いつも脳裏のどこかにあるのだ、ちょっとした心配事として。たったの綺麗な紙切れ一枚で、私たちはこの地に合法的に足をつけていられている。不思議だ。


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