仕事をやめる勇気。
仕事を辞める。
やりたいことがあるから仕事を辞める。
当時の私は、絶対に自分には出来ないと思っていた。
周りに何を言われるのだろうか、嫌な顔をされるのではないだろうか、、
そんな周りを気にする自分からなかなか抜け出せないでいた。
当時、気になっていた本があった。
それは「嫌われる勇気」。
タイトルのインパクトがすごいと思った。何より自分には嫌われる勇気なんてこれっぽっちもなくて、むしろ嫌われることを1番恐れていたから気になっていた。
でも、だからこそなかなか手に取れなかった。
ある時、兄が良い本があると言って1冊の本を渡してきた。
「嫌われる勇気」だった。
私はその時、仕事を辞めたい思いがあっても行動に移せない、、そんな毎日を送る自分が嫌になっていた。
母にも何度も相談していた。でもそれで解決することはなかった。
自分が決めて自分で行動する。
もう、自分で勇気を出す道しかなかった。
私はすがるように「嫌われる勇気」を読み始めた。
当時の私にはない新鮮な考え方ばかりで、とても勉強になった。
私が1番後押しされたのは、「課題の分離」という考え方だ。
”あなたにできるのは、「自分の最善の道を選ぶこと」、それだけです。その選択について他者がどのような評価を下すのか、これは他者の課題であって、あなたにはどうにも出来ない話です。”
私は新卒で仕事を始めてからまだ5ヶ月程だったため、せっかく色々教えてもらったばかりだから先輩たちに申し訳ない、、という思いも強かった。
でもそれは他者の課題だった。相手がどう思うかなんて分からない。
私がすることは、仕事を辞めたい理由を素直に言うこと。
本を勧めてもらってから1週間もたたないうちに、私は職場の人に話をすることが出来た。
それから間も無くして、私は仕事を辞めた。
職場の方たちも「頑張ってね」と温かく見送ってくれた。何て言われるのだろうか、と考えては考えては怯えていた自分が情けなく思えた。
一歩踏み出すまでは、本当にネガティブな妄想だらけだった。
でも一歩踏み出してみたら自分の想像とは全く違う世界が広がっていた。