根付とは、着物の帯に引っ掛けて巾着や印籠を提げるための留め具のこと。 江戸時代に大きく栄えました。 3〜4センチ程度の小さな彫刻で、手のひらに包み込めるほどの大きさの中に、 粋な遊び心、四季を愛でる心、洒落、おかしみ、ひねりをデザインとして表現し、手のひらの小宇宙とも称される芸術品です。 現代の日本国内ではあまり知られていませんが、海外の博物館、例えば世界で一番大きな大英博物館などでは、日本の4大アートとして、漆・浮世絵・刀・根付として紹介されるほど、日本を代表する工芸品と
女性の根付は着物の帯飾りとして提げるのが一般的です。 これは、ちょうど帯の黄金比のところにポイントが出来るから、バランスが良いのです。 日本人の美意識の大きな特徴の一つが、非対称。 つまりアシンメトリーを好むということ。 これは、中国(大陸)からの文化ではなく、日本だからこその美意識のようです。 左右対称は完璧すぎちゃうから、少し余白を作って遊ぶ。 そんな昔ながらの美意識の一つの形が根付なのかな。
『凛九』は、高齢の男性が多い伝統工芸の世界、後継者不足が叫ばれる日本の伝統工芸界において、数少ない女性職人に声をかけ、2017年に結成しました。 すでに修行時期を過ぎ一定以上の実力や経験を持つもの。 東海3県の工芸を受け継ぎ、 2017年当時40歳までの女性職人に声をかけました。 集まったのは、 伊勢根付・伊勢型紙・伊勢一刀彫・伊賀組紐・漆芸・尾張七宝・有松鳴海絞・豊橋筆・美濃和紙 の9工芸9人の職人です。 梶浦が声をかけた全員が、何かしら業界を未来を変えたい
去年の7月1日から、Facebookで平日毎日投稿を続けてきて一年がたった。 https://www.facebook.com/asuka.kajiura/ やってみて、どうやら毎日投稿するというのは、Facebookには向かないということを発見した。 いいね!が分散しちゃうから、アルゴリズムが低くなるんだね。 せっかく書くのなら、やっぱりたくさんの人に見てもらいたいから、これは何か変更が必要だぞ!とも思ってる。 一方で、毎日投稿するというのは結構いいものだなというのも発
昔、ひよどりを飼っていた。 小学校4年生の夏休みの自由研究は、校区内にある神社やお寺、地元に残る伝説などを調べてまとめる予定だった。なんとなく昔からそうした伝説や歴史的なものが好きで、地域の文化に興味があったのだ。 校区内と一言で言っても、田舎の校区は広くて半径5キロのとても広い範囲で、親に車に乗せて行ってもらい何日か巡る予定だった。 その初日、3件目か4件目の神社で、地面に落ちていたヒヨドリの雛を見つけた。少し衰弱もしていて、親の姿も見つからず、飛べない雛をこのまま置い
あれ?梅雨明けまだ? と、7月に入り思ってしまいますが、 実は例年7月20日くらいが梅雨明け。 7月は半分以上が梅雨なんですね。 昨日から暑くてとてもいいお天気ですが、 まだもうちょっと雨が降らないと 本格的な夏にはならないんです。 シトシト雨をちゃんと楽しんで、 しっかり大地が水を含んだころ、 あら?蝉の声が聞こえるようになったなぁ と気がつき始めるころに梅雨明け。 いよいよ夏本番です。 私の指標では、蝉が合唱したら梅雨明け。 本格的な夏の始まりです。 (時々、勘違
昔、目の焦点をずらすと物が浮かんで見えてくる3D絵本のような物が流行っていてよくみんなと遊んでいた。 みんなが浮かんでる浮かんでるという中で、私には浮かんでいるのは周りで立体が向こう側に窪んで見えていた。 ある時授業で3D絵本の話になり、私には周りが浮いて見えると話したところ先生が調べてくれて、後日そう見える人も稀にいるらしいと教えてくれた。 みんなと見えている物が違うだなんて考えたこともなかったからびっくりした。 年明けからデッサンを習っている。デッサンは物の凹凸を意識
昨日、伊勢志摩彫刻会で隣に座った92歳のIさん。 もう10年以上の付き合いになるのだけれど、ずっと耳が遠くて、隣で大声で話さないと伝わらない。 でも、いつもニコニコ。 本当に楽しそうに 「あんたはええわぁ。笑顔がええな。」 と何度も何度も褒めてくれる。 こんな調子で周りを、ええなぁええなぁと まったく人の話しを聞かずに自由に話し続け、 (聞こえないから仕方がないのだけれど) 自由に振る舞い、いつもニコニコ嬉しそうに帰っていく。 「根付、彫ってますか?」 と聞くと左手の固定
今日は一日、伊勢志摩木彫会の総会&懇親会でした。 コロナがあけて、初の開催。 木彫職人大集合です。 新メンバーが多く、伊勢志摩木彫会もだいぶ若返り。 伊勢根付の未来についてあれこれ話しをしてきました。 懇親会でも、根付や木彫についてワイワイ。 全国的に、根付のプロになる人がすごく増えてきているというお話し、もう後継者より需要を増やすことを優先しないとというご意見も。 根付をたくさん買ってもらえるよう、これからも宣伝頼むぞ!と、個人的に言っていただいたり。 ありがとうござい
高田本山へ。 私は蓮の花が好きでよく彫るのですが、 その根付のモデルの花はいつも こちらのお寺で撮影させてもらっています。 蓮は池に生えていることが多く、 なかなか四方から撮影が出来ないのですが 高田本山の蓮の花は鉢で育てられているので 上からも下からも真下からも 360度撮影することができるのです。 さらに、様々な種類の蓮があり、 好きな色合い形の蓮に出会えます。 今年の蓮はまだ少ししか咲いていなかったけれど このモデルにぴったりの子に出会えたから大満足。 散歩中の方
昨日は、愛知工業大学での講演でした。 今年で4回目。 ありがたいことです。 4回目の今年は新風が! 今年から地域おこし協力隊で伊勢根付に弟子入りした妹弟子の 田中 彩音さんも見学に来ることに。たしかに、知識を吸収できるこういう機会は勉強になるもんね! でも、愛知工業大学では見学というのは認めてないので少し弟子の立場で話してということになり、 師匠 -根付の話し 田中さん -弟子入りにまつわる話し ということに。 あれ?私は何を話したらいいの? と、ドキっとしまして、 担
アニメ『鬼滅の刃』話題ですね〜 どこに登場しても、鬼滅の刃が関係していると大ヒット。 鬼滅の刃の人気、恐るべし。 愛知県の鬼瓦も、 鬼師と鬼滅で大人気なんだとか。 私もようやくアニメ見ました(続きが見たい・・・) それにしても、鬼滅の刃の影響でよく使われている ”全集中” っていい言葉。 職人の醍醐味ってさ、 この ”全集中” の時間や空間の中で生きられること。 その全集中の時間を持てることがとても心地いいんですよね。 いまってさ、日常の中で ”全集中” ってなかな
コロナの影響か、 ここのところの就職活動の停滞からか、 私のところへ 「職人になりたいんです。」 という問い合わせが先日まで立て続けに来ていました。 ありがたいです。 まず、気になって”問い合わせ”という形で行動してくれたこと すごくありがたい。 そういう私のところに問い合わせてくれる方には、共通点があって ほぼ 「伝統工芸の職人になりたいのだけれど、 なんの職人になったらいいのかわからない。」 という方々。 (中には、根付の職人になりたいという方もいらっしゃいますが
ようやく少し落ち着いて、こうしてブログが書けるくらいになりました。 みなさま、お変わりありませんか? コロナの自粛も少し落ち着いてきて、 これからきっといろんな明るいことも暗いことも影響が出てくるんだと思うのだけれど まだ、通常というわけでもないというのももちろんなのだけれど、 とりあえず、一呼吸。 いろんな日常が動き始めました。 今回のコロナで強く感じたのは、 ”人は一人では生きてけない” ということ。 本当にいろんな人に助けてもらったし、 助けてもらわなければ暮らし
【センパイ!仕事は楽しいですか?】 インタビューしていただきました。 先輩としてだなんて偉そうに語っていますが、 私が私に言い聞かせたい今の思いです。 新入社員の頃の私に伝えるなら 「苦しんだり悩んだりするけど、大丈夫 。 未来は最高に楽しいよ!」 と、伝えてあげたいです。 あの頃のおかげで、今の私がいます。 頑張ってくれてありがとうね。 記事はこちら https://city.living.jp/nagoya/f-nagoya/1161577 ↑他の方々のインタビ