社会を知り、再出発となった ー東北キャリアゼミ2022 参加者インタビュー
プロフィール
東北大学2年生の山田達就さんは、現在東北初、大学発の学生団体「web3東北」を立ち上げました。「技術の社会実装を加速する」をミッションに、ブロックチェーンなど技術を活かして地方創生に取り組んでいます。東北キャリアゼミの経験を糧に「web3東北」を設立しました。
色々な人と出会い挑戦したかった
[髙橋]
本日はよろしくお願いいたします!
早速、まず、東北キャリアゼミに参加しようと思ったきっかけを教えてください。
[山田]
色々やってみたいことを考えた時、お世話になっていた教授からこのプログラムを紹介されました。色々な人と出会えるし、今までしたことのなかった課外活動にチャレンジしようと思って参加しました。
[髙橋]
初めての課外活動ということで、不安などはありませんでしたか。
[山田]
なかったですね。失うものはないので。胸を借りるつもりで参加しました。
一つひとつ確認しながら進める
[髙橋]
東北キャリアゼミでは、「実際の企業が抱える課題などを基に東北地方の課題に対し、それぞれの企業の新規事業や課題解決の提案をグループで取り組む」ことを目的に活動し、最終発表を迎えたと思います。グループワークで大変だったことはありましたか。
[山田]
プログラム参加者同士で目的意識を合わせるのが大変でした。参加者がプログラムに求めることとして、「企業の社長と話すこと」や「学生で徹底的にアイディアを提示してそれを実行ベースで実現すること」など多様化していたからです。
[髙橋]
グループで目標を合わせることは難しいですよね。そのような状況で工夫できたことは何ですか。
[山田]
工夫できたとことは、ミーティング時に今日の目標と議題を一つひとつ設定しました。達成度を確認しながら進めることができたと思います。また、対面でミーティングをする機会も多く、その時は集中して進めました。
[髙橋]
グループワークを経験したからこその学びですね。最終発表では、どのような発表をしましたか。
[山田]
東北障がい者全国美術公募展にNFTアート(NFTと呼ばれる非代替性トークンの技術を活用したデジタル作品)を展覧することを提案しました。ブロックチェーンという技術を活用して芸術活動と経済活動を結びつけ、デジタルアートをNFT化して販売することで、障がい者が自立的に経済的な活動を送れることを目標にしました。
例えば「親亡き後の人生」とか言われるように、障がい者の親族が亡くなったとき、障がい者がどのように自立できるかをインタビューを行った企業では考えていました。
つまり、アートに値段をつけて販売することで、企業として考えている「障がい者の自立」に対して示唆を与えるような解決策を発表しました。
自分に求められている責任
[山田]
最終発表では、ビジネスパーソンと接している、社会の現場に立つ人と接していることを意識しなければならないと思いました。
初めは若い世代として、アイディアをどんどん出していこうと思って参加しました。また、学生だからちやほやしてもらえるとも思っていました。
実際、色々な社長や経営者の方とお話できてすごく新鮮で嬉しかったです。しかし、企業の大人から時間をいただいているという意識が足りず、無作法な態度や伝え方をしてしまいました。
[髙橋]
実は、私も2021年に東北キャリアゼミに参加しました。その時に、現場の視線を体感したので、「企業の大人から時間をいただいているという意識」はとても共感しています。大学の授業では学べないことでもありますからね。
[山田]
社長に参加していただけるのはすごく当たり前ではない。だからこそ、なんとなく「課題解決をしよう」という意識ではなく、自分に求められているものや責任を深く考えるべきだと思いました。
[髙橋]
実際に経験したからこそわかる話だと思います。今後のキャリアステップに役立つと思うので、その経験を大事にしてあげてほしいと思いました。
社会を知り、再出発するきっかけとなったプログラム
[髙橋]
最後に、東北キャリアゼミを一言で表すとどのようなプログラムでしたか。
[山田]
社会を知って、その上で再出発するきっかけとなったプログラムですね。自分の元々あるキャリアの延長線上として積み重ねるのではなくて、本当に何も知らない自分や色々なことを学びました。例えば、パッションだけでは全ては解決せず、人とのコミュニケーションの大切さを学びました。それらを学んだ上で、もともとあったアイディアをゼロにして再出発しました。
インタビューを終えて
山田さんのお話にもあったように、普段なかなかお会いする機会のない経営者や社長との対話などから得られるものは大きいと思います。
自分らしいキャリアを築きたい人へのきっかけや学びがたくさん詰まっている『東北キャリアゼミ2023』
ぜひ、奮ってご参加ください。皆さんの参加をお待ちしています!