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天文学者のひとり言(2) 投稿記事を振り返れば発見がある

「天文学者のひとり言」

2023年12月29日、ハンドルネーム「天文学者のひとり言」でnoteに記事を書き始めた。今日は10月11日なので、投稿開始から280日余りが過ぎた。現在までの投稿を振り返ると、表1のようになる。

 

記事数が多いのは「宮沢賢治の宇宙」で、つい最近100話を数えた。その次に多いのは二つある。「ゴッホの見た星空」と「バルコニアン」で、いずれも35話ある。

記事が読まれた回数

noteにはダッシュボードという機能があり、記事が読まれた回数(ビュー回数)、スキを得た回数を調べることができる。例えば、「宮沢賢治の宇宙」と「ゴッホの見た星空」でビュー回数ベスト3の記事を調べてみると、表2と表3のようになる。

 
 

なぜか人気の天文俳句

「宮沢賢治の宇宙」と「ゴッホの見た星空」でビュー回数ベスト3の記事を調べてみたが、そのとき気になることがあった。それは、「天文俳句」の記事だ。記事のタイトルは「結局、星と星座は季語にならないのか?」。この記事が天文の季語に関するトップ記事だった。ビューの回数は約1500回。私が投稿した記事では、ダントツのビュー回数なのだ。

ちなみに「天文俳句」の記事のビュー回数のトップ3は表4のようになっている。「天文俳句」の記事の中でも、「結局、星と星座は季語にならないのか?」はnote読者の興味を最も多く惹いているのだ。これはまったく予想しなかった。驚き以外の何者でもない。

 

俳句人気は高い!

「天文俳句」のビュー回数はざっと1500回だ。「宮沢賢治の宇宙」と「ゴッホの見た星空」もビューの回数はそれなりに多いが、それぞれトップは500回程度。「天文俳句」の季語の話が、いかに多く読まれているかがわかる。それは、なぜだろうか?

宮沢賢治、ゴッホ、そして俳句。形式的に区分けすると次のようになる。

宮沢賢治、ゴッホ:固有名詞(人名)
俳句:普通名詞

宮沢賢治は童話作家・詩人、ゴッホは画家。二人の名前を知らない人はいないぐらい有名である。

俳句は日本を代表する定型詩であり、これまた知らない人はいない。

宮沢賢治、ゴッホ、そして俳句に優劣をつけるのは難しい。表2から表4に基けば、「noteの読者の関心事としては俳句に軍配が上がる」ということだ。また、俳句には季語が要求されるので、俳句を詠む人にとって季語の知識は必須である(季語を入れない「無季俳句」もあるが)。そのため、季語をまとめた歳時記がたくさん出版されている。

天文に関する季語

天文季語についてまとめておこう。

[1] 天体として、星、月、流れ星、そして天の川の四種類のみが季語に採用されている
[2] いずれも、澄んだ空に美しく見えるので、秋の季語とされる
[3] 他の季節で用いたい場合は、その季節を象徴する言葉と併せて用いる(例:寒月→冬の季語になる)

星や星座の名前は季語にならない。オリオンも昴(すばる)もだめなのだ。

この理由は地球が自転していることにある。天体の位置は時事刻々変わる。夕方東の空に昇ってきた星座は、明け方西の空に沈んでいく。これが一晩のうちに起こるので、星座で季節を特定することができないのだ。

しかし、星座と季節は対応しているように感じている。その常識が俳句では通用しない。そのため、「天文俳句」の記事、「結局、星と星座は季語にならないのか?」がよく読まれているのだろう。

結局、日本人は俳句が好きなのだ。

しかし、これもいくつかの異なるテーマでnoteに記事を書いたから分かったことだ。noteに感謝するしかない。