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バルコニアン(4) バルコニアンに降りかかる試練

「枯山水」は、さておいて

前回までの noteでは「ルーフ・バルコニーでどんな園芸を楽しむか」を考えるヒントを紹介しました。その際、春を迎えて美しさを増してきた日本庭園の紹介も行いました。

庭園を散歩しながら思うことは、「無理せず楽しむ」ことが大切なんだろうということです。「枯山水」はもとより、粋な和風庭園を園芸素人の私が簡単に作れるようなものではありません。

「千里の道も一歩から」これを座右の言葉として、少しずつバルコニー園芸をやってみるぐらいがちょうどいい感じです。実際のところ、幾多の試練に出会うことになります。

さて、この写真は?

今回のnoteはこの写真(図1)からスタートです。この写真は、いったい何でしょう?

図1  マンションの大規模修繕のため、バルコニーを片付けたところ。煉瓦や石が少し残っているが、植木鉢は全部撤去した状態です。背景の景色はご迷惑をかけるといけないので、見えないようにしてあります。ご了承下さい。

「我が家のルーフ・バルコニーの初期状態か?」

と、思いたいところですが、違います。もう10年ぐらい経った頃の一枚です。レンガとか石が少しあるだけで、まったく庭と言えるような状態ではありません。

大規模改修の時期がやってきた

マンションにお住まいの方なら、ピンと来たかも知れません。マンションは約10年で、大規模修繕が入ります。要するに、メンテナンスです。壁、廊下、屋根など、経年劣化した箇所を修繕するのです。その費用は積み立てて集めているところがほとんどだと思います。ということで、私の住んでいるマンションも例に漏れず、大規模修繕が約10年後に行われました。

そのとき、連絡が来ました。
「水漏れが起こらないように、ルーフ・バルコニーも新たな防水処理をします。そのため、バルコニーを一旦きれいにして下さい。」

「ガーン!」
予想していたとはいえ、ガックリです。

10年も経つと、それまでに買い集めた植木や花木の数は100個ぐらいあります。植木鉢なので移動すれば済むことですが、玉砂利を敷いたり、大理石の飛び石を配置したり、いろいろ工夫を凝らしてバルコニーを庭らしくしてきました(図2)。それを一旦リセットしなければならないのです。

図2 10年ぐらいかけて作ったルーフ・バルコニーの庭。このnoteのカバーページに使っている写真と同じです。玉砂利や石板などで、バルコニーは覆われている状態です。

和室に面したバルコニー部分も植木だらけになっていました(図3)。これを片付けると、なんとスッキリしていたことか!(図4)。

図3 和室に面したところのバルコニーの風景。こちらも植木だらけの状態になっていた。
図4 和室に面したところのバルコニーは、もともとこんな感じになっていた。

石は重いし、気も重い・・・

園芸をやられている方はご存知だと思います。植木鉢も大きなものは重いものです。また、玉砂利も御影石の敷石も非常に重い。

「いやはや、これを片付けるのか・・・。」

大規模修繕の時期が来たとき、暗澹たる気持ちになりました。しかし、みんなで住んでいるマンションです。私の都合は関係ありません。こうなると仕方ありません。一念発起!

「よし、一旦リセットだあ!」

こうして、自称バルコニアンは2度目のルーフ・バルコニー庭園を造ることにしたのです。


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