今ここにある" 漢字が書けない " 危機
連休明けに、とある試験を受ける。
勤務先が、同じ勤続年数の職員に対して行う試験。
小論文の形式らしい。
今までのことやこれからのことを判断するよすがにするようだ。
小論文。おそらく800字程度。
おおそれだけでいいのか? お安い御用だ。
あることないこと書いてやろうではないか。
私の中の北島マヤが能天気にこう叫んだ。
あたしは書ける!書けるわ!
いくらだって書ける!
そのとき、私の中の月影千草が深層心理の底から這い上がってきて、こう言った。
小論文の試験ですって?
あなたはそれがどういうことかわかっていて?
おーっほっほっほ。残念な子!
そうだった。職場内の試験。
対象者が同じ部屋に集められて、1時間の制限時間内に記述する試験。
そこには当然パソコンはないし、スマホも辞書も持ち込み禁止だ。
…私、漢字が書けるのか?
私もそこそこ、いやかなり長く働いてきた。
レポートや報告書などの文書は山ほど書いてきた。
でもそれは、パソコンで書くか、手書きであっても漢字を確認できる環境で書いたものだ。
原稿用紙1枚以上の文章を手書きで書いたことなど、記憶にないくらい昔のことだ。
漢字は読めても書けない症候群だ。ヤバい。
仕事の試験だから、薔薇や檸檬、などといった漢字を必要とすることはないだろう。あってもカタカナでいけるな。
躊躇、は絶対に書けない。必要にせまられたら同義語に書き換えるか。逡巡…だと? それも書ける自信がまったくない。
つい先日、根拠と書こうとして思い出せなくてスマホで変換したくらいだ。おっと変換もヤバい。
誤字を書くのと平仮名で書くのと、評価が下がるのはどちらだろう。
しょうろんぶんのしけん、がんばります。