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正しい箸の持ち方にまつわる思い出

あなたは正しい箸の持ち方ができていますか?


わたしは自慢じゃありませんが、正しい持ち方ができています。

もちろん、始めからできていた訳ではなく後から矯正して正しい持ち方ができるようになりました。

最初に箸の持ち方を意識したのは小学校1年生くらいだったと思います。

といっても自分で気づいた訳ではなく親からの指摘を受けて、正しい箸の持ち方があることを教えてもらったって感じです。

その当時はいわゆるクロス箸という持ち方をしておりましたが、子どもながらにその持ち方を気に入っていたように思います。

エーックス!


ハンバーグなどの柔らかいものを切るときなどハサミのように両端が開かれて、分かれた箸が閉じるにつれて柔らかい肉を切り裂きながら中央で交差して一気に反対側に抜けてお肉を両断するわけです。

その感覚は、両刀使いの暗殺者アサシンがダガーを交差させてから一気に振り抜いてターゲットの首を跳ねる感じに似ていますよね。(←?)

暗殺者ではありませんが
出典:鬼滅の刃 吾峠呼世晴 集英社


小学1年生だった、ある日の夕飯時のことです。

家族揃ってさあご飯を食べようというタイミングで父親がニコニコしながら取り出したのが、子ども用の矯正箸でした。

正しい指の位置に輪っかが付いていて、その指を入れると正しい箸の持ち方になるというものですね。

当時のものではありませんが、こんな感じだったと思います


それをわたしと兄の分と2つと買ってきて、さっそくそれでご飯を食べるように勧めてきました。

で、それまで正しい箸の持ち方ではなかった人が、矯正箸を使ってご飯を食べようとするとどうなるか?

反対になかなかうまく食べ物がつかめなかったり、使われていない手の筋肉が使われることになるためいつもよりも疲れてきます。

ただでさえ食べたいと思っていたご飯が上手く食べられずイライラしているところ、良かれと思った父親が「そうじゃない」とか「こうするんだ」という感じでちょっかいを出してきます。

おまけに隣では思いの外上手に矯正箸を使いこなして、パクパク美味しそうにご飯を食べている兄がいます。

もう、色々なことが重なって小学校1年生の脳みそでは処理しきれなくなったわたしは、、、

「もういい!」


取れる行動の内最悪のコマンドである”泣きながら自分の部屋に逃げ込む”を選択しました。

強敵でした・・・


その後のことはあまり記憶にありませんが、わたしは頑なに矯正箸は使わなかった気がします。

そしてその後、父が箸の持ち方について言ってくることはありませんでした・・・。

子どものためを思っての行動に、親の心子知らずで返してしまった後悔。

今思い返しても、その時のことを謝った記憶がありません。

この場を借りて謝りたいと思います。

「親父、あの時は俺たちのことを思って買ってきてくれたのに、勝手にふてくされてちゃんと使わなくってごめんなさい。」


・・・はぁ、ちょっとスッキリしました。


え、直接言えばいいじゃないかって?


大丈夫です。
遠く離れたところから・・・、


毎朝わたしのnoteを読んでいますので。


親バレ状態でわたしのようなnoteを書いているのは中々キツイものがありますよ。

そして必ずスキをつけてくれます


その後、箸の持ち方は中学に上がる前には直っていたように思います。

記憶が定かではないのですが、やはり何度か家族から指摘を受けたのがきっかけだったと思います。

わたしもそれなりに大きくなり手先も器用に動かせるようになったのと、先の負い目があるという理由で改善しようと思ったのでしょう。


で、自分が正しい箸の持ち方ができているとなると、途端に周りの人の持ち方が気になりますよね。

タバコを吸っていた人が禁煙した途端、周りの喫煙者のことを煙たく思うような感じです。

あるいは、ダイエットに成功した人が、飲食店で周りの人の頼むメニューのカロリーまで気にしてしまうみたいな。

わたしはそれを口に出すことはしませんが、大人になっても箸の持ち方が変な人を見ると親や周りの人が注意してくれなかったのかなって思います。

そういう意味では改めて両親、家族に感謝です。


正しい箸の持ち方って結構いじわるで、初めて箸を持ったときに自然と正しい持ち方で持てましたって人はいないんじゃないでしょうか。

普通、正しい姿勢ってのは自然体で何もしなくてもそうなるべきってのが大事なポイントな気がしますが、正しい箸の持ち方は明らかに作られた美しさですよね。

そのため基本的には誰かから教わる必要があり、親から子へ、子から孫へというように教える人がいて成り立つことのような気がします。


わたしには成人している2人の子どもがいるのですが、やはり箸の持ち方について小さい頃に注意したことがあります。

おまけに妻も少し変な持ち方をしているもので、その時は一気に3人矯正させようと思って、わたしの父がしてくれたように矯正箸を3人分買ってきて使わせました。

しかし、次男の方は矯正できたのですが、妻と長男は直らないままでした。

元々子育てには放任主義なところがあるので、「まぁ、いつか自分が恥をかいたときにわかるか」と思って、それ以上は無理に直させるといったことはしませんでした。

妻に関してはそれ以上しつこく言うと、後が怖いということでそれっきりです。

その後、長男も結婚して子どもが生まれ、わたしはいま2人の孫がいます。

先に生まれた子は今年4歳になるところで、徐々に食事もスプーン・フォークから箸に慣れさせようとしているところだそうです。

そんななか、先日遊びに来た長男家族と家で夕ご飯を食べているときでした。

ふと彼を見ると箸の持ち方が直っていました。

「箸の持ち方直ったね」

というと、気づいてくれたことが嬉しかったようで、

「子どもに箸の使い方を教えるのに自分ができていないのはちょっとね」

と笑いながら答えていました。

親から子へと教えても上手くいかないこともあれば、子どもがいることでできるようになることもあるんですね。

親から子へ、子から孫へ、そして子から親へという教わり方があることを知りました。


・・・さて、残るは妻だけです。

子どもがどちらも正しい箸の持ち方ができるようになった今、

君もできるようになりなさい


え、ここで言ってもしょうがないって?


大丈夫です・・・、

定期的にわたしのnoteを読んでますので。


妻にもバレていて、そして読むたびに心配されます。

なぜかスキはつけてくれません


#子どもに教えられたこと

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