昨日の残像
友達とランチの後に中目黒の川沿いを歩いた。
中目黒には何度か来ているが、元恋人と2ヶ月ほど前に最後に会った場所でもあった。この場所を共に歩いたことと、居酒屋で自分が何を飲んだかは覚えているのに、相手と何を話したかまでは記憶が朧げである。
こうやって、かつて大切に感じていた時間を忘れていく。
絶対忘れない。とその瞬間に思ったことも、きっと何かをきっかけにあっさり忘れてしまうのだろう。
友達とランチのあと、直接雑貨屋のアルバイトに向かった。
クリスマスが繁忙期の雑貨屋は、クリスマスツリーやオーナメントでとても輝かしい。
夜、わたしと社員さんの2人だった。
社員さんは先に帰った社員さんの残したタスク(セールの準備)をすべく、終業時間をすぎても仕事を続けていた。私は早く帰りたい反面、
絶対23時くらまで残って仕事を続けるのだろうな…なんでセール前日にこんなに人数少ないのかな…
なんて頭の中でぶつぶつ言いながら、その社員さんに話しかけようかタイミングを図っていた。すると、社員さんの方から「もしできたら、残って手伝ってほしい」と言われて、もちろん断れない私はお手伝いすることに。
ただ、私には終バスの時間があるため、言われたことを終わらせたら先に帰らせてもらうことになった。
帰り際、
「無理しないでください」
と言ってしまった。
あまりにも一人では困難なタスクを押し付けて帰った社員やスタッフ(全員既婚者or専業主婦)。残された社員さん(未婚・30〜40代女性)
(※正直、家に家族がいる方はシフトの時間を守らないと家事とかお子さんのお迎えがあるから仕方ない。それは承知の上で以下綴ります。)
家に待っている人がい・いないで仕事の負担に差がある状態に、疑問を感じる。(あくまで私のアルバイト先の問題)
みんな良い人だし、嫌な人は誰もいない。学生という立場から、見えてしまう社会人の溝や些細な問題に対して自分はなんて無力なのか
その日たまたまシフトが一緒だったアルバイトの私がその人の負担を想像することはできても、実際に感じることはできない。
「無理しないでください」なんで言える分際じゃないのに。先に帰らせてもらう時、どんな言葉が適切だったのか。
夜眠れないまま、2限がある金曜の朝を迎えた。