春宵一刻値千金〜キリンジの音楽

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家でゆっくりとくつろいだ日曜日。
こんな日は、ずっと音楽をかけっぱなしです。
巷で人気の音楽も好きですが、今日は少し昔のポップスを聴いて、作業していました。
そんな中でも、久しぶりに聴いて、やっぱり好きだなと思った、キリンジの曲をシェアしたいと思います。

キリンジといえば、「エイリアンズ」

2017年3月、携帯電話のTVCMで使われていた、「エイリアンズ」（2000年発売）のカバーで、キリンジのことを知りました。

歌詞の独特な世界観と、大人の上質なポップサウンドに夢中になりました。
真夜中に聴くにはぴったりですね。
曲も素晴らしいんですが、
「誰かの不機嫌も寝静まる夜」
「禁断の実ほおばっては　月の裏を夢みて」
「僕の短所をジョークにしても　眉をひそめないで」
随所に散りばめられたフレーズに痺れます。

キリンジとは

KIRINJI　バイオグラフィ
1996年実兄弟である堀込高樹、堀込泰行の二人で「キリンジ」を結成。1998年メジャーデビュー。
2013年堀込泰行がキリンジを脱退。同年に新メンバー5人を迎えバンド編成「KIRINJI」として再始動。
2021年からは堀込高樹のソロプロジェクト「KIRINJI」として活動中。
（KIRINJIオフィシャルサイトより転載）
https://www.kirinji-official.com/

私が知った時には、既にキリンジは、KIRINJIだったんですね。

私の好きなキリンジ〜「Drifter」（2001）

「エイリアンズ」も好きなんですけど、他にも珠玉の名曲がたくさんありますよ。

この曲は、お兄さんの堀込高樹さんの作品です。

「Drifter」とは、「漂流者・放浪者」のこと。
諸説ありますが、今いるところで、居心地の悪さや、違和感を感じている者という意味合いでしょうか。
人生の荒波を漂流する者、とも感じます。

この曲も素晴らしいのですが、歌詞も本当に素晴らしいのです。

「交わしたはずのない約束に縛られ
破り棄てようとすれば　後ろめたくなるのは何故だ」

「手巻きの腕時計で　永遠は計れない
虚しさを感じても　手放せない理由がこの胸にある」

「たとえ鬱が夜更けに目覚めて
獣のように襲いかかろうとも
祈りをカラスが引き裂いて
流れ弾の雨が降り注ごうとも
この街の空の下
あなたがいるかぎり僕は逃げない」

「流氷のような街で追いかけてたのは逃げ水」

「いろんな人がいて いろんなことを言うよ
お金がすべてだぜと言い切れたなら
きっと迷いも失せる」

「みんな愛の歌に背つかれて
与えるより多く奪ってしまうんだ」

「欲望が渦を巻く海原さえ
ムーン･リヴァーを渡るようなステップで
踏み越えて行こう あなたと」

この曲を聴くと、胸がかきむしられるような思いがするんですよね。
普段は封印していて、存在自体を忘れてしまっていたパンドラの箱の中身を、「目を背けずに見ろ」と、こじ開けられたような、そんな気持ちになるのです。
生きていれば、絶望や、辛いこと、理不尽なこと、鬱になるようなこともたくさんあるけれど、
「欲望が渦を巻く海原さえ
ムーン･リヴァーを渡るようなステップで
踏み越えて行こう あなたと」
という歌詞で、絶望の中の一縷の希望を感じ、号泣しました。

「エイリアンズ」も素晴らしいけれど、この曲はもっと評価されてもいいと思います。

キリンジの名曲他にも

他にもおすすめの曲を紹介しますね。

▼「雨は毛布のように」（2001）

▼「グッデイグッバイ」（2000）

最後は、「エイリアンズ」のLIVEバージョンで

冒頭のPVバージョンとは違って、独特の浮遊感はそのままに、深みが増した感がありますね。
こんな素晴らしい音楽に出会えて、幸せです。