チロヌップのきつね
1972年刊。
たかはしひろゆき 文・絵
「チロヌップのきつね」
北海の孤島できつねの親子が平和にくらしていた。
しかし、戦争の余波はその島にまでおよんでくる。
きつねの親子の愛や、野生の厳しさ、人間に翻弄されるきつねたちの悲哀を描いている。
久しぶりに図書館で読み、こういう話しだったかと思いながら読んだ。
人間が仕掛けたワナに足をはさまれ、動けなくなり鳴く子キツネ。
鉄砲の音が近づいて来たことから、お父さんキツネが家族を守るため、おとりになり打たれに行く。
自分も足を鉄砲で打たれた母キツネは、子キツネのためにせっせとエサを探して運ぶ。
雪が降り始めた寒い日。
母キツネのシッポにくるまれ、2匹は旅立つ。
チロヌップはアイヌ語で狐の意味らしい。
最近涙もろくなり、絵本を読みながら泣いてしまった。
子どもも大人も、一度は読んでほしい本。