あやの小路はメルカリに出しません~消費者目線てこういうこと
(トップ画像は、あやの小路さんとは全く関係ありません)
お客様と直接接しての販売をなるべくしたいと思っている方なので、イベントの売り場には立ちたいなと思います。
通りすがりのお客様は、無責任にいろいろ発言する、「結果的にはただの貧乏神様」という方も多いのですが、観察していると得るものが多いのです。
消費者は視界が狭いということ
みなさん、POP書いてますよね。商品の情報や、取り扱いについてなど、いちいち作家が説明するとお客さんはプレッシャーになるから、といろいろ用意される方もいますが、消費者という種類の人類は、「値段の数字しかみてない」ということ肝に命じましょう!
(こちらの画像は本文とは直接関係ありません)
私の場合、親子がま口の値札に「中にも一つ口金のある親子がま口」と説明書きを入れていますが、それを読んで中をみる方は本当に少ないです。ほとんどの方が、値段を見るだけで「ええ、これだけで?高くない?」ってお友達とコソコソ。
そこで中を開けて「中にもある親子のがま口ですよ〜」と説明すると「えー!本当だ!」とビックされます。要するにPOPは、価格しか見ていないので、二度手間!
結局は目から文字ではなく、映像の情報が入らないと一般消費者という部類は、理解が及ばないのだと気づかされます。
消費者は所詮何もかも混同している危険性
いい加減「やすいことには必ず理由があり、それを加味しても所詮その程度の価値である」ということに気づいても良さそうなものですが、やはり安いものは、たとえ(安っぽいもの)でも消費者側は「価格に見合ったものだと自分を納得させている」為に結果安いものじゃないと商品が動かなくなってしまっているのです。
世の中の不景気が原因でもあるので、仕方ありません
(こちらの画像も本文とは関係ありません)
先日、立ち止まったお客様は、長くいろいろ話はりましたが、要するに「私も洋裁できるけどがま口は作ったことないの、でもこれ、結構いい値段よね、ネットで売ってるのは安いのに」ということのようでした。
お断りしておくと「私の作品をネットで売っているのを見て」の話ではありません。二言目には「ネットだと」と言うので、どういうサイトなのか確認したら、まさかの「メルカリ」はい。ものづくりしてネットで売ってる方、「メルカリかよー!そんなところで売ってるとこと比べないでよー」って思いますよね。正しいです。
「有名な作家の作品が安く売ってる」とあまりに言うので、このマダムにとって有名作家って誰のことや?どう見ても手作り作家に詳しそうではないし、百貨店なら安心と買い物に来られる部類のお客様なのに。。とわからなかったのですが。。 メルカリは、安くなるので、真っ当な作家はiichiやcreemaなどの専門サイトで売りますけどねえ。と話していると、「有名な作家」と言うのが「あやの小路」さんだと言うことがわかりました。もうこの時点で「あやの小路」さんは有名作家ではありません(有名がま口店ではありますよ。多くの職人さんを抱えているメーカーさんで、個人的な作家さんが作ってるわけではありません)それよりも。
「お客様!あやの小路さんはメルカリに店を開いていません」
よくよく聞くとあやの小路のがま口をお嬢様が本来の価格よりも500円安く買ったんだ、あそこは有名だから(「有名だから」と言うのもこの方のすきなセリフのようです」)そう言う安く売ってるのは偉いでしょう?と自慢げにおっしゃるので、あやの小路さんの立場のためにも。
・あやの小路は、メルカリなんかのサイトに公式店舗は出していないこと
・おそらく中古品もしくはあやの小路さんがたまに出す福袋の中のものを個人が販売しているだけなので、価格としては半額以下のかちだと思われること。
・メルカリで買うよりはきちんとした店での正規品の買い物をして頂きたいこと。
をお話ししました。おそらく、お嬢さんは、あやの小路さんのがま口を買った誰かから、その人が使ったもの、もしくは、たまに出るあやの小路の福袋に入っていた購入者がいらないと思ったものを買っただけ。商品価値というのは、誰かが購入して手にした時点で下がって行くものです。福袋に入るというのは、ほとんどがシーズンはずれだったりの売れ残り処分やサンプル的なものが含まれるので、値札は正規価格のまま付いてますが、商品価値としては半額以下です。
お話ししている間に、有名店「あやの小路」から買った訳でなく、自分の娘さんが中古品を買ったことにも気づいて、あわわとなって、逃げるように去っていかれました。
「そこまで言わなくてもいいんじゃないのかなあ」「おばさん、ちょっとかわいそうな気もする」と思われる方、いるかもしれませんが。
セール品でもないのに知らないところで勝手に価格を下げて転売されていたあやの小路さんの方がかわいそうだし、安物売りのメルカリなんかで買ったものと、一つひとつ頑張って作った作品とを同列にして見られる作家やメーカーの方がどれだけかわいそうかわかりません。
私は売り場に立った時は自分の作品を売り込むだけではなく、手作りの物についての意識も変えて行きたいので、がっつり接客しますし、上記のようなマダムや「私も作るのよ」「これなら作れそうよね」と言うマダムもスルーせず、がっつりコテンパンに言い返します。
実はこう言う方の発言、相手にとっても失礼なのだということ、本人は自分が「お客様は神様」と勘違いしているので、気づかないのです。なので
「それはとっても失礼ですよ」とご理解を促しています。
でも作る側は、気づいておかないといけないのです。
そこらのおばさん、お嬢さん、特に手作り品にあまり縁のない方、もしくは中途半端に関わった方は、あなたの作品をそんなレベルにしか観ていないのです。
有名なメーカーで作ったもの、下手すると工場生産ものと、一つ一つ手作りで作られたものの見分けもつきません。商品の価値なんてわかってません。
逆に分かっておられる方は、「これはあたしにも作れる」なんてことは言いません。作って販売することの大変さにも心を寄せてくださってエールをいただくこともあるのです。もちろん、ご自身でも作られるのにお買い上げもいただけることも少なくありません。
観たらわかるように、POPを工夫しても観てはくれないし、理解もしません。文字でのPOPは最小限、画像で目に入るような物を作るのが賢明と思われます。
なので、どうかそんな消費者群に惑わされず。こう言う客層が必ずいるのだと分かった上で対策を講じつつ、逆に言い返すくらいの勢いで自分の軸を曲げずに作っていきましょう
がま口作家です。作家同士の交流や、作家とお客さんとの交流ができる空間を作りたいと思ってます! 作品づくりややりたいことについて書きますのでサポートお願いします!