023.義父を病院に連れて行く
失った不動産問題や義父の口座探しの件で忙しくしている日々、義父の体調ケアがほったらかし状態。
アパートの施設長さんからも、
『病院に行かれましたか?』
と何度も聞かれていたけど、見た目元気な義父自身のことは、危機感があまり無かった。95歳なのに。。
そんな中、
『薬がもうなくなります。』
と急に義父に言われ『ハッ!』と息を飲んだ。
ごめんよー、お金の課題ばかり追いかけて💦
ミッションは、優先度順にこの4つ。
紹介状を見てもらい処方箋を出してもらう
薬をもらう
インフルエンザ予防接種
訪問診療の契約
数日前から病院(訪問診療科)に電話し、必要な書類を確認し、絶対に絶対に手戻りがないように準備した。
手戻ると年始になるし。
保険証はアパートにあるのを見たことがある。
確認しに義父に会うと、なんと私に預けたという。
うっそーん!
こないだ、引き出しにあったやん!
比較的大きなホルダー(保険証は未だにハガキサイズ)に入っていたし、失くすはずはない。
それを私が持って帰ったという。
困った。
たしかに色々預かっている。でも保険証はいざという時に手元に必要だろうと、部屋に置いてた。
でもこんだけ主張されたら、こちらも自信が無くなる。。
その日は、すごすごと退散した。
だけど、もちろん家には無い。かなり探した。
やばい、見つからないと薬が無くなる。
翌日(病院前日)、またアパートに出向き説明するけど、預けたの一点張り。
『疑うようで申し訳ないけれど、探させてください。』と書棚を探すと、書類に挟まれているのを3秒で発見!
『あ!』←この時の義父のびっくりした顔が、漫画の様で笑ってしまった。
義父は、『すみません』と、謝った。
翌日、仕事納め。半ドン。
夫は国に出向中。半ドンというのが無いらしい。私ひとりで大丈夫かな?移動はタクシーとして、まぁ、転ばなければいい、こまめにトイレを促せばいっか。
義父のアパートに近い、会社が契約している貸しスペースに朝から入り、仕事を納め、午後すぐに義父のアパートに向かった。
アパートに着くと「今日、病院行かれますよね」と声をかけられ、驚いた。
訪問診療科からアパートの詰所に連絡があり、忘れ物が無いように伝言だった。
部屋に入ると、ベレー帽を被り、ユニクロの薄いウルトラダウンを着て、靴も履き替えた義父が待っていた。
5分前行動ではなく一時間前行動なほど、準備が良い。
私に迷惑をかけるのは嫌だと思うのか、ただせっかちなのかは、よく知らない。
アパートの前からタクシーで病院に向かった。
直線距離だと歩いて12.3分の距離だが、一通も多く迂回が必要で、タクシーでも同じくらいかかった。とは言え、義父となら30分以上はかかる。
病院では、訪問診療のチーム、窓口のスタッフが連携してくれていて、思っていたよりスムーズに。ちょっと感動した。どういう仕組みで連携されているのかは、正直よく分からない。
途中、スムーズにいくはずが、足を引っ張ったのは、義父の武勇伝。
医師、看護師、会う方に『95歳とは思えない、お元気ですね。』と褒められる度に、戦時中の武勇伝を語る。被ってきた舶来品の帽子自慢とか。
しかし、スタッフの傾聴力(というのか、さばき力というのか)はすごい、さすがプロ。
義父も安心した様子で良かった。
当初、義父と二人で出かけるなんて、大丈夫かと思ったけれども、なんとかミッション完了。
四時間。夕食の時間までに帰宅。
やればできるやん、と、変な満足感、達成感が。
ひとまず、薬は繋がったから良かった。
(後に、足りなかった薬は便秘薬と判明)
そして、年始から、アパートで隔週の訪問診療がスタートした。
続く。