005.警察からの帰り
自宅から500km離れた琵琶湖に近い警察署。
「寝ずに運転されていると思うので、気をつけてお帰りください。」
警察の方はそう言って、朦朧としている義兄と我々を送り出した。
(アルコール運転は止められるけど、睡眠不足の運転は止めてくれないのか、冷たいなぁ。)
いやいや、大変お世話になりました。。
義兄は3日間何も食べていないというので、(そりゃ倒れるわ)、朝マックでソーセージエッグマフィンを買って三人で車中で食べた。
義兄は朝マックは初めてだったらしく、美味しいと言って食べていた。
そのまま帰路につくかと思いきや、
「以前この辺りにいた友達に会いたかった。場所が分からず迷った。家に行きたい。」と言う。
言われるがままに住宅街を車を走らせるが、目的のお宅は見つからず。
学生時代の友達って、、40年以上昔やん。
いきなり会って、何を話するん?しかも相手は女性らしい。。
一時間ほどウロウロして諦めていただき、東京に向かう。
東京までの6時間ほどの車中。
自分は何処でどういう状態で保護されたかを何度も聞いてきた。答えるけど、また聞く。100回くらい聞かれた。
頭の変なとこ打ったのか??
そして、95歳の義父の話が出てきた。
お風呂に入らないから臭いこと
外出先で鍵を無くして後処理が大変だったこと
食事のリクエストが高いこと
近所の老人ホームに入れたいこと
昨年からたまに実家に行くと、義父は部屋で寝ているからと会えないことが増えていた。
会えると、確かに動きは遅くなっているけど、普通に世間話ができるので、異変を感じることはなく、義兄からも相談を一度も受けたことはなかった。
義兄の話で何やら大変ということは分かり、まずは事実確認をしようと、まだこの頃はぼんやりと考えていた。
つづく。