見出し画像

膝関節の運動器リハビリテーション 〜ADL改善に活かす機能解剖〜

割引あり

膝関節の運動器リハビリテーションについて、私の経験を交えながらお話します。今現在(2025年2月)は再生医療での治療後のリハビリを実施しております。
最近膝を多く診ることが増えましたので、私自身の臨床の知見を含めてお伝え致します。

スライド枚数 52枚
動画 9本
総動画時間 49分 となっています。
以下の目次もぜひ参考にしてくださいね。


膝関節の基礎と変形性膝関節症(保存)をお伝えします。
動画を使用して、触診方法·アプローチなどをご提示いたします。

私はこれまで、急性期、回復期、療養、デイケア、訪問看護など、様々な現場でリハビリに携わってきました。現在は、再生医療を用いた自費の施設で専属リハビリを担当しています。

その中で、特に膝関節の疾患を診る機会が増え、機能解剖に基づいた知識と技術の重要性を改めて認識しました。

そこで今回は、膝関節の基礎から変形性膝関節症の保存療法まで、幅広く解説していきます。さらに、動画を交えながら、触診方法やアプローチについても具体的にご紹介していきます。

これまでのことと現状での仕事環境

病院時代の経験

私が作業療法士として働く上で、常に意識している言葉があります。それは、一番始めに勤めた職場での院長 整形外科 加藤明先生の言葉です。

「作業療法士だからこそ、六関節(肩、肘、手、股関節、膝、足)をきちんと見ないとADLはわからない。下肢が苦手なんていうな!」

この言葉は、作業療法士としてADL改善を目指す上で、下肢の機能解剖と運動器リハビリテーションの重要性を深く認識させてくれました。
当初はすごく苦手意識がありましたが、今となっては本当にありがたい言葉でしたね。

現状の仕事環境

現在は、「ひざ関節症クリニック」の後方施設でリハビリ。
基本は膝のリハビリがメインに行っている。 
血液や幹細胞を抽出して培養したものを膝に注入する再生医療と、リハビリテーションを組み合わせた治療を提供しています。

作業療法士としての
「この人のADLって結局はどうするといいのか?どうなると生活しやすくなるのか?」という視点がすごくマッチするなと思っています。
 
作業療法士だからこその視点や捉え方はある意味よかったと感じられる。
それを今回は少しでも伝わると幸いです。

もう一つ先のニードも一緒に共有する

リハビリテーションを行う上で、もう一つ大切にしていることがあります。それは、患者の「その先の想い」を共有することです。

「痛みが取れて、膝が痛くなくなったら、どうしたいですか?」

この質問を通して、患者さんの真のニーズを理解することにて、リハビリに対する意識も変わるなと感じています。


膝関節の基礎

それでは、本題の膝関節についてお話していきましょう。
まず、膝関節は加重関節であることを理解しておく必要があります。

他の関節とは異なり、常に体重がかかっているため、膝の痛みは膝だけの問題ではないことが多いのです。
足の使い方、股関節の柔軟性、骨盤の調整なども考慮しながら、包括的なリハビリテーションを提供していく必要があります。

ここから先は

6,953字 / 41画像

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?