アイスワインに合う料理をちょっと本気出して考えてみる
アイスワインとはなにか?
「こういうウンチクいいから料理だけ教えろよ!」っていうせっかちさんは目次の「材料」までサクッと飛んじゃってください
アイスワインは簡単に言うと極甘口のワインですね
アイスワインというとワインを凍らせたものと思われがちですが、ブドウを凍らせてから圧搾し、甘い部分だけ取り出した製法です
みなさんアクエリアスのパウチをちゅーちゅー吸うと最初はものすごく甘いのに、後半ただの水になった経験ありません?w
要するに凍らせてからある程度の圧力をかけると先に甘い部分が出てくるわけですね
アイスワインに合うおつまみ
極甘口のものに合うのは極甘口のものです
チョコレートを食べてからジュースを飲むとあまり甘さを感じませんよね
要はどちらかが甘すぎると本来の美味しさを味わうことができなくなります
アイスワインのおつまみとしてケーキなんかがあげられたりするのは甘さのバランスが取れているからですね
自分はやっすいチョコを肴にバーボンをロックで飲んだりするクチですが、やはりワインはデザートではなく、小洒落た料理といただきたいものです
極甘口の料理・・・
これは正直難題ですねw
今回使うのは宮崎県都農町産のアイスワイン「Sweet Tsuno」です
生産者に敬意を表しまして、地物のものと合わせるのがセオリーですので、食材も都農産のものを使用します
そこで自分はトマト、梨をチョイスしてみました
フードペアリングの理論としては同系統のものを組み合わせると相性がいいのですが、今回チョイスしたトマト、梨、アイスワインは共通要素が多いとは言えません
そういうわけで、調味料で味の「つなぎ」をしてあげる必要があります
イメージ図はこんな感じですね
ということで、自分なりに工夫を凝らしながら一品作ってみました
材料
トマト(大玉)・・・・・・1個
梨・・・・・・・・・・・・1/2個
紫玉ねぎ・・・・・・・・・1/4個
生ハム・・・・・・・・・・1パック
パセリ・・・・・・・・・・適量
オリーブオイル・・・・・・大さじ2
塩・・・・・・・・・・・・ひとつまみ
レモンなどの柑橘の果汁・・数滴
粒マスタード・・・・・・・小さじ1くらい
白ワイン・・・・・・・・・大さじ2
はちみつ・・・・・・・・・大さじ1
ブラックペッパー・・・・・お好きなだけ
作り方
①トマトは1/2個を6等分くらいのくし型切り(1個で考えると12等分)、梨は皮を向き、トマトの半分以下の薄さのくしがた切りにする
ポイント
梨はトマトより硬いので薄く切ることで、口の中に入れた時に調和します
②紫玉ねぎは繊維を断ち切る方向に薄くスライスして、5分くらいは水にさらしておき、辛味を抜く
③生ハムは食べやすい大きさに、パセリはあら目のみじん切りにしておく
④白ワインを耐熱容器に入れ、電子レンジ500wで1分30秒くらい加熱してアルコールを煮切る
ポイント
もちろんここで使う白ワインは「アイスワイン」でも結構ですが、市販の調理用の安いやつで大丈夫です
料理にも白ワインを使うことで「味のつなぎ」になるということですね
⑤紫玉ねぎの水をよく切り、キッチンペーパーなどで包み、絞ってさらに辛味と水分を抜く
⑥切った材料をすべてボウルに入れ、そこに煮切った白ワインも含め、すべての調味料を加え、ヘラなどで返すように優しく和える
ポイント
1.はちみつを加えることでアイスワインの甘さとの調和が取れ、さらに適度なとろみも付いて材料に調味料がよく絡みます
2.粒マスタードと柑橘の果汁を加えると、適度な酸味が出て、甘ったるすぎずにほどよく味が締まります
⑦少し味見をしてみて、
甘さが足りない→はちみつor砂糖
甘ったるすぎる→柑橘の果汁
味に深みがない→塩をもうひとつまみ
のような感じで味を整えます
⑧皿に盛って完成!
ポイント
ここでさらにパセリとブラックペッパーを散らし、生ハムをまんべんなく配置するように盛るとオシャレです
実食!
思いつきで作ったのですが結構な美味しさで自分でもビックリですw
生ハムの塩気があることで、しっかり「料理感」がでていますし、トマトや梨の酸味があるうえに、調味料で調和をとっているので、甘ったるすぎません
これは甘口ワインに合わせる料理にレギュラー入りさせておきますw
都農の生産者の方々と、我が母親に感謝です
アイスワインに合う料理:まとめ
我ながら少しこだわりは強い気がしますが、火も使いませんし、特段難しいことはやってません
薄めのくし形切りがめんどうなら1.5cm角くらいのさいの目切りにしてみてはいかがでしょうか
細かい分、調味料もよく絡むと思います
別のこの通りに作る必要もないですし、少しでもインスピレーションを受けて、この記事を読んでくれた方が、「アイスワインに合う料理」のヒントを得ることができたのなら、自分も嬉しいです
では、さよなら!