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山と職人の架け橋に。林業を支える責任者。
生まれ育った小国町で森林組合に勤務し、主に現場作業者に携わる仕事をしている原山さん。山の所有者と現場作業者を繋ぎ、森林を管理する魅力をお聞きしました。
人物紹介
<話を聞いた方>
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原山 尊吉(はらやま たかよし)
小国町出身。関東の大学を卒業後、新卒で小国町森林組合に就職し事務職として勤務。
<インタビュアー>
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高千穂 希乃(たかちほ きの)
熊本県宇城市出身。熊本学園大学外国語学部4年生。大学では、学生広報スタッフで活動し、大学が発行する広報誌の一部を担当している。
小国町森林組合での働き方
高千穂:小国町森林組合に就職したきっかけを教えてください。
原山さん:小国町出身だからです。関東の大学に進学して、大学卒業後の進路を考えているときに「小国に就職したら車買ってあげるよ!」という両親からの一言と(笑)、長男ということで、就職を機に小国町に帰ってきました。入社するときは正直、特に林業に興味はなかったです。
高千穂:実際に働いてみてどうですか?
原山さん:8時~17時の勤務で、土日はきちんと休めるので、プライベートの予定が立てやすいです。たまに残業することはありますが、残業代はきちんと出ます。また有給休暇も取りやすい環境が整っているので、家庭の用事で休まないといけない時などは助かっています。自分のペースで仕事ができて働きやすい職場ですね。
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仕事内容について
高千穂:仕事内容を教えてください。
原山さん:主に、山の所有者と現場作業者を繋ぐ仕事をしています。山の所有者さんから間伐、伐採の依頼を受けて、現場作業者さんに依頼内容を伝え、業務をお願いしています。
採材(さいざい)といって、現場作業者が切り倒した木を4mとか3mの長さに切る指導業務も行っています。
その他、職員の勤務状況の管理、行政への補助事業の申請など、一般事務業務も担当しています。
高千穂:間伐、伐採とはなんですか?
原山さん:間伐とは立っている木の約30%を切ることです。特に細い木や木の先の方が二股になっている木を切っていきます。70%の残す木を大きく育てるため、幹を大きくするための方法です。そうしないと、木が密集して光が当たらずに細長い木になってしまいます。
伐採は、山の木を100%切ることです。そこに新しい木を植えます。
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組合での仕事のやりがい
高千穂:やりがいを教えてください。
原山さん:大きな木が売りに出たときにやりがいを感じます。切り倒した木をどの長さで切ったら一番高く売れるかを考えて、実際に売りに出したときに高く売れたときはもっと嬉しいですね。まだ素人に近いので、考えながらやっています。そんな中で自分が採材した木が良い値段で売れると嬉しいです。自分が実際に木を切るわけではありませんが、高く売れると「良い木が出たな」と、この仕事に関われることに誇りを感じます。
高千穂:仕事の中でつらかったりきつかったりしたことはありますか?
原山さん:ないです!
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高千穂:小国町森林組合と現場作業者さんたちの雰囲気が良いように感じたのですが実際はどうですか。
原山さん:喧嘩などはありませんが、お互いに意見が言い合える関係です。支え合いながら林業を行っています。
今後の展望について
高千穂:小国町森林組合の今後の展望を教えてください。
原山さん:現場作業者さんを増やしたいです。現場作業者さんがいないと仕事が成り立ちませんし、事務と現場作業者さんはもちつもたれつの関係なので、どうにかして若い現場作業者や事務職など、林業従事者を増やしていきたいです。
高千穂:林業従事者は、どんな人が向いていると思いますか?
原山さん:自然に興味がある人ですね。現場作業者の平均は60歳なので、若い人の視点をぜひ取り入れていただきたいと思います。
高千穂:小国町のいいところはどんなところですか。
原山さん:1番のいいところは人との関係が築きやすいところですね。周りの関係が近いから知り合いも自然と増えていきますし、困った時に助け合えます。私は2人の子育て中なのですが、子どもたちを地域で見守ってくれるので安心して子育てができます。
小国町森林組合では低炭素社会に貢献している250年続く森づくりを
次世代へつなぐ仲間を探しています。
自然や環境を大事にしたい人
・季節や自然を感じながら暮らしたい
・自然の中で働きたい(アウトドアや登山が好き)
・地域の環境を守る仕事がしたい
・木や植物を育てるのが好き
自分の周辺を大事にしたい人
・子どもたちに誇れる仕事がしたい
・自分の時間や家族との時間も大切にしたい
・安定した仕事と自分の副業を両立したい
・野外で体を動かすのが好き
ニッチでマニアックな人
・木の品質を見定められるプロになりたい
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・行政との連携や文書作りが得意
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あなたも阿蘇の大自然のなかで一緒に働きませんか?
文:高千穂 希乃
編集:溝尻 亜由美
写真:田中 大也