【絵本レビュー】 『そらまめくんのベッド』
作者/絵:なかやみわ
出版社:福音館書店
発行日:1999年9月
『そらまめくんのベッド』のあらすじ:
そらまめくんの自慢は、雲のようにふわふわで、綿のようにやわらかいベッド。豆の仲間のえだまめくんやグリンピースの兄弟たちがやって来て「このベッドでねむらせておくれ」と頼んでも「だめだめ、これはぼくのたからものだもの」と言って、だれにもかしてあげません。ある日、その大事なベッドが突然なくなってしまったからさあ大変!そらまめくんは必死でベッドをさがしますが、どこにもありません。ところが、やっと見つけたベッドには。。。
『そらまめくんのベッド』を読んだ感想:
『くれよんのくろくん』シリーズが面白かったので、そらまめくんにも挑戦してみました。可愛い丸々した豆たちに、息子は案の定夢中で一晩に最低二回は読まされました。息子は「たからもの」という言葉が気に入った模様で、今までの宝物=海賊の宝石箱から大事なもの、という観念が加わったようです。「ぼくのベッドも”たらかもの”だから誰も使えないの」と一生懸命訴えていました。
この絵本でいいなと思ったのは、友達に何か貸してあげられなくてもそれに対して罰があるのではなく、状況が変わったことで誰かを手伝いたいという気持ちが芽生え、自分の大切なものが役に立つということに気づくというところです。お手伝いが大好きな息子にぴったりなお話だと思います。
『そらまめくんのベッド』の作者紹介:
なかやみわ
1971年、埼玉県生まれ。女子美術短期大学造形科グラフィックデザイン教室卒業。企業のデザイナーを経て、絵本作家になる。 主な絵本に「そらまめくん」シリーズ(福音館書店・小学館)、「ばすくん」シリーズ(小学館)、「くれよんのくろくん」シリーズ(童心社)、「どんぐりむら」シリーズ(学研)、「こぐまのくうぴい」シリーズ(ミキハウス)など多数ある。愛くるしく魅力的な登場人物を描いた絵本作品は、子どもたちの絶大な支持を受けている。
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