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【絵本レビュー】 『あたまのなか』

作者:高橋悠治
絵:柳生弦一郎
出版社:福音館書店
発行日:1984年5月

『あたまのなか』のあらすじ:


頭の中はどうなっているのか、知りたいと思いませんか? 頭の中を開けてみると脳はありますが、何を考えているかと言うことは見えません。私たちの日常の行動と脳がおこなっている活動がどのように結びついているのか、考えれば考えるほど不思議な気分になっていきます。みんなでもっと考えてみませんか。

『あたまのなか』を読んだ感想:

「頭は大切」と幼児に説明するのは難しい。まず最初に帰ってくるのは「なんで」。ああそれなら説明しようじゃないかと腕まくりして頭蓋骨だの脳みそだのの話を始めれば、鼻をホジホジ4歳児に面倒臭そうな顔をされることでしょう。でも絵本でなら何かしら学んでくれるのでは、という希望を抱いて手にしたのがこの絵本です。脳から信号が出て体が動くとか、脳で考えたり嘘をついたりするとかやっぱりちょっと難しすぎるけれど、「頭はいろんなことをするから大切」という観念は持ってもらえたようなので、現時点では満足とするとしましょう。成長に合わせなんども読みたい絵本の一つです。

『あたまのなか』の作者紹介:

高橋悠治
1938年、東京生まれ。ピアノを弾き、作曲し、コンピュータ音楽もやっている。1970年代には季刊誌「トランソニック」を編集して、音楽と社会組織・学習・テクノロジー・政治とのかかわりを考えた。1980年代にはアジアやチリのプロテスト・ソングを日本語でうたう「水牛楽団」と、月刊ミニコミ雑誌「水牛通信」の編集にかかわっていた。1990年代から身体・伝統・歴史システムについて考えている。画家の富山妙子とは25年間にわたって共同作業をつづけ、詩人の藤井貞和、インドネシアの舞踊家サルドノ、タイの「生きるためのうた」カラワン・バンドともいっしょに仕事をしている。東京在住


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