アボンリーへの道 #55
A Friend in Need ぼく読めないの
あらすじ
いたずら坊主で落ち着きのないデイビー。
厳しいリンド夫人も持て余し気味。
そんなおり、リンドさんの息子が刑務所で待つ、という手紙を
フェリックスとセーラが盗み読んでしまった。
町中が大騒ぎになる中、リンドさんは息子の待つ町へ行き、
デイビーはヘティたちに預けられることに……
しかしデイビーは、実は字がまったく読めなかった。
コメント
字が読めないことからわき上がる、いろんな騒動が
ローソンさんが雑貨店をやめるというエピソードや
イジーちゃんのドレスへの憧れを交えて
描写されるエピソード。
デイビーの識字能力についての彼なりの感受性がわかるところが
泣かせるし、そこがエピソードの見せどころ。
いたずらばかりしているために
セーラに誤解されるところは、
セーラの思い込みがデイビーにはつらかったろうな、と
胸が痛みました。
デイビーは、問題児ではありますが、
自分では「いい子になりたい」
と願っているのですよ。
でも、だれも理解してくれない。
黒柳徹子が、ともえ学園の学長さんに
「本当はいい子なんだよ」
って言われたことが
励みになったと言うけれど
デイビーには、そういうひとがいない。
まえの先生に笑われたことや
自分への不信から、
勉学への熱意を失っているデイビー。
みんなは、強制的にデイビーを学ばせようとしているけれど、
あれじゃあ、逆効果だね。
セーラの作文を暗記しちゃうなんて、
デイビーって、凄い才能があるんじゃない?
セーラがそれを見逃さないところ、
やっぱり主人公だけのことはあった。
クレイブ先生は、ガンコ一徹で、
厳しいばかりの人ですが
話してわからない人じゃない。
デイビーの努力を褒めて認めるなんて、
わたしもああいう先生に習いたかったなあ。
デイビーは、将来有望な人材です。
きっと、有名になりますよ。