アボンリーへの道 #47
Heirs and Graces フェリックスのお手柄
あらすじ
イタズラが過ぎて父親に見捨てられたフェリックスは、
父に認めてもらうためにガスの勤めるホテルに面接に行く。
そこで礼儀作法を支配人から学ぶのだが、
支配人の持っていた食器セットの紋章が
スコットランド公爵の紋章とうり二つということを知り、
つい、ヘティ伯母さんにそれを話してしまう。
ヘティ伯母さんは、オリビアたちを引きつれて
支配人のところに押しかけ、彼を泥棒呼ばわりし
支配人を激高させる。
コメント
泥棒のくせに、居直るのかと思ってたら……。
この『アボンリーへの道』って、基本的に悪い人が
ほとんどいませんねえ。
ガスのお父さんは例外中の例外だ。
今回のエピソードの見どころは、
イタズラざかりのフェリックスが
自分なりに考えて行動し、それがいい方に向いたことでしょう。
食器セットを持ち出して置き去りになんて
ふつうは考えつかないけど
さすがフェリックスは違う。
しかし、こんなフェリックスでも、
支配人の直属部下になってしまった。
自分をかばってくれないガスに文句を言うフェリックスですが、
ここは学校じゃない、とガスは諭します。
苦労を知っているからこそ言える言葉。
働くことのたいへんさが、フェリックスにも実感されます。
わずか25セントでも貴重なおカネ。
はじめての給料は、なんに使うのかな。
父親を見返してやるつもりで勤めたホテルですが
支配人は、父親と違って
フェリックスを一人前とみています。
そこがフェリックスにはうれしい。
責任を持たされるって事は、
自分に出来ることが増えるのとおなじことなんだよ。
自分に自信が持てるってことなんだよ。
まだ12歳だけれど、そこが分ってきたフェリックスですね。
それにしても、こんなラストになるとは!
なにかあるとは思ってたけど、
ほんとにドラマチックなオチでした。
さすが『赤毛のアン』の原作者、
ただでは終わらせないなと見直しました。